「パラキャリ未来会議Vol.1」イベントレポート、後編。これからどうなる?『副業解禁、議論の現場から』と題し、副業・兼業の実施、経験があるパネラーによるディスカッションが行われました。
前編はこちらから
>いきなり独立ではなく、まずはパラレルキャリアからという選択肢も 【「パラキャリ未来会議Vol.1」イベントレポート:前編】
後編では、独立した人の副業を始めるキッカケや、企業側から見た専業禁止の理由などのトークが繰り広げられたイベントの模様をご紹介します。
Contents
第二部パネラー紹介
柳内啓司 株式会社ヒーロー、株式会社ビジネスライフ 代表取締役社長TBSテレビ編成局コンテンツ戦略部に所属。1980年生まれ。東京大学卒。在学中、サイバーエージェントにてウェブコンテンツ制作に携わった後、2005年TBSテレビに新卒入社し、番組のデジタルプロュースを手がける。著書に『ご指名社員の仕事術』『人生が変わる2枚目の名刺』。 |
加藤健太 株式会社エンファクトリー 代表取締役社長 リクルートを経て、All Aboutの創業メンバーとして財務、総務、人事、広報、営業企画など裏方周りのあらゆることを担当し、取締役兼CFOとして2005年に IPO。 その後、現在の株式会社エンファクトリーを分社し代表に就任。エンファクトリーでは「ローカルプレナー(※)のための自己実現ターミナルの創造」を目指し、 また、社内では「専業禁止!!」という人材ポリシーを打ち出して、関わる人々すべての「生きるを、デザイン」を応援中。 ※ローカルプレナーとは専門家やフリーランス、つくり手はもちろんのこと、企業に勤めながらパラレルワークやNPO・ボランティアなどを通じ、自己実現に向けて自ら生活や、働き方や生き方をデザインし、実行する人々を総称する造語です。 |
森木恭平 株式会社スペシフィック 代表取締役社長、株式会社サーキュレーション 顧問 大学卒業後、株式会社インテリジェンスへ(現:パーソルキャリア 2014年より株式会社サーキュレーションの立上げ役員として参 |
●モデレーター
西村創一朗 1988年、神奈川県生まれ。 首都大学東京法学系を卒業後、2011年に新卒で株式会社リクルートキャリアに入社し、法人営業(MVP複数回受賞)、新規事業企画、採用担当を歴任。本業の傍ら「二兎を追って二兎を得れる世の中をつくる」をビジョンに掲げ、2015年に株式会社HARESを創業。2016年末にリクルートキャリアを退職し、独立。プライベートでは8歳の長男、5歳の次男、0歳11カ月の長女の三児のパパ。NPOファザーリングジャパン理事。 |
「専業禁止」を掲げる理由は自分自身にキャリアを作るため
それも踏まえ、副業・複業をすることは社会のいろいろなことを知る機会であり、仕事をして成長していく機会なんです。会社がずっと続く時代ではない今ならなおさらです。
現在、私が経営しているエンファクトリーでは専業禁止にしているため、副業から起業した人が10人います。そのうち5人は独立してからも、うちとも一緒に働いています。
具体的に僕がやったのは、土日にの空いた時間で無償で提案書を作り、その担当者に渡したことです。すると、その企画が社内で採用され担当者の手柄になりました。そんなところから好きなことが仕事になる種が生まれてきます。
なので、興味のある仕事をするコツは、社外で同じレベルの担当者を探し、その人が会社で偉くなるように仕向けることですね。僕がやったのは。
具体的には、カメラマンをマネジメントしたり、才能がある人を伸ばして目立たせてること。そんなところから、今まで会社で扱ってもらえなかった仕事を副業としてやりだしたのがキッカケです。
副業を思いっきり楽しむコツ
副業解禁のメリット・デメリット
専業禁止を掲げている株式会社エンファクトリーの加藤さんに経営者としてのメリットとデメリットを聞きました。
メリット
- 副業は自分で商売をしてみよう、というコンセプト。人材が育つ
- 本業との連携ネタが増えてくる
- 副業オープンなので、社員同士の刺激、相乗効果がある
- やめても縁を切らない→近いところで起業するので、軸足が出るだけで共同事業になる雰囲気
- いろんな側面から仕事に関われる
- 副業をキッカケに会社での仕事が生まれるケースもある
デメリット
- ほとんどない
- 副業で起業する人が増えて人社員が辞めると、社内のリーダーは急な成長を求められる(ただ、それはいいことだと思う)
副業を語る立場として登壇しているが、逆に自身の会社は副業禁止にしている森木さん。その理由は?
ただ、上司の心を握って副業するのもアリかと思います。「本業にはコミットするから、空いている時間でやっていいですか?」のような。ただ、うちの会社的には本業にフルコミットしてほしいので、まだ副業禁止を守り続けますが(笑)
副業を考えている方へメッセージ
パラキャリに参加して
私が、とても共感した部分は「面白そうなことがあれば、無償でも参加して自分のキャリアアップに活かす」という視点です。
その仕事がお金になるかどうかは、わかりません。でも、興味があるからやってみる。楽しそうだからやってみる。というフットワークの軽さはとても重要な要素です。
また、企業に務めつつ個人の事業を並行して行う。企業務めで生活は安定させつつ、思いっきり好きな仕事をする。
フリーランスなのか会社勤めなのか。どちらかに振り切るのではなく、より自分らしい生き方をするために「パラキャリ」を選ぶ。
そんな選択もアリなんじゃないか? と思いました。
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