サウナでととのうと、街の”らしさ”もととのう!?長野県小諸市の移住・定住イベントレポ

移住、二拠点生活、ワーケーション……

コロナ禍になってから、そういったキーワードを見聞きする機会も多くなった方もいるのではないでしょうか?

オンラインで場所を問わず働きやすくなった今、満員電車に揺られ通勤し都会のオフィスで仕事をしなくても、地方で自分らしい働き方やライフスタイルを実現することのハードルが下がったことも影響しているかもしれません。

「では、どこがいいの?」 

それが今回の記事のテーマの1つです。

SoloPro編集長の松田 然(もゆる)と、ライターの大曽根桃子がおすすめするのは長野県小諸市。よそ者の視点から見る小諸の魅力や、現地で開催した「ゆるゆるサウナ交流会」の模様をレポート形式で紹介します。

もゆる

日本全国を旅し、ほぼ毎日サウナに通っています。「サウナ・スパ プロフェッショナル資格」も取得し、常にトトノッテます。

大曽根

サウナ大好きライターです!今回は、家族で小諸のイベントに参加しています。

Contents

小諸ってどこにあるの?

今回、ご紹介する小諸市。長野県の地名だと知っていても、実際にどこにあるのかわからない方も多いかもしれません。そこで、小諸の場所を紹介する前にまずお伝えしたいことが、長野県は大きく4つのエリアに分けられるということです。

①東信(佐久・上田地域)

②南信(諏訪・上伊那・南信州地域)

③中信(木曽・松本・北アルプス地域)

④北信(長野・北信地域)

小諸は、①の東信ブロックに属し、都心からのアクセスがよいのが特徴です。

そんな長野県の東部に位置する小諸市は、北に浅間山を望み、南西部に千曲川が流れる豊かな自然が魅力の街。古くから商都としても知られ、多くの人々が行き交っていました。

年間を通じて降水量が少なく、全国トップクラスの晴天率を誇ることでも有名な小諸には、観光スポットも魅力あふれる場所も点在。

小諸を初めて訪れるのであれば、「小諸城址懐古園(日本百名城 日本さくら名所100選)」や、北国街道で歴史散歩を楽しむのもおすすめです。また、温泉でゆったりと羽根を伸ばしたり、四季折々の自然を楽しんだり、そばの食べ比べを楽しんだりと、小諸には年間を通して色々な楽しみ方があります。

柔軟な生き方・働き方をするのに必要なものとは

みなさんが、移住や二拠点生活、ワーケーションに求めるものはなんでしょうか?

小諸の魅力と合わせて、いくつかのポイントを一つひとつ見てみましょう!

①どんな人が暮らしているのか

移住、二拠点生活、ワーケーションのキーポイントは“人”ではないでしょうか。よそ者に理解がある方が住んでいたり、刺激を受けたいと思えるような魅力的な人がいたりすることは、とても大事なことだと思います。

小諸も街を歩くと、歴史ある街並みの中に移住をしてきた人が開いたお店があって、新しい風を吹き込んでいるのを感じられます。既に活躍したりしている人がいることは、移住や二拠点生活を始めるのに最適な要素です。

“以前この街に来たことがある気がする”

小諸に初めて訪れた方からよく聞く言葉。まるで故郷に帰って来たような、懐かしい気分になる方が多いというのも頷けます。「ただいま」と思わず言ってしまいそうな居心地の良さが小諸にはあり、そんな人との出会いがまずは第一のポイントです。

②どういう仕事があるのか

場所を変えることの大きな問題として「仕事」の有無があります。

大曽根

そこで、小諸にはどんな仕事があるのか調査してみました!(ライター大曽根調べ)

1,農業

恵まれた自然をいかして農業がとても盛んです。フルーツ王国信州という言葉があるように、特産であるりんごなどといった果物の栽培や、最近では時代のニーズに合わせて有機栽培をしている農家さんも注目を集めています。小諸市就業・創業移住支援事業などもあり、移住者に対するフォローもしっかりとしています。

2,飲食業

街には昔ながらの飲食店も並びつつ、最近移住をしてお店をオープンしているケースも増えています。小諸市移住応援(小諸市移住促進補助金)を利用すれば、移住や創業へのハードルも低くなります。

3,宿泊業

豊かな観光資源を活用した宿泊業の仕事もあります。ビジネスホテルから、地元の素材を使った料理や温泉を楽しめる観光旅館までさまざま。古民家を改装したワイナリーに宿泊できる場所など、既存の枠に囚われないアイデアに溢れた施設が増えています。

③仕事環境は整っているのか

パソコンさえあれば仕事ができる、Wi-Fi環境さえ整っていれば大丈夫、という方も増えてきました。

その点、小諸も問題ありません。中でも注目は、2022年にオープンした、人と暮らしをつなぐをコンセプトにしたコーポラティブスペース「合間」。こちらは、明治時代から続く古民家をリノベーションしていて趣のある雰囲気の中で、仕事をしたり時に地域の方とお話をしたり、リラックスできる素敵な場所です。

https://ai-ma.org/journal/

④人々と交流できる機会はあるのか

小諸は移住者を受け入れるために親身に相談・支援を行ってくれる街で、「おしゃれ田舎プロジェクト」もその1つ。田舎(小諸)で創業したい人を支援し、既に移住者同士のつながりがあり、これから小諸に移住したいという人は、交流できる場があるのでとても安心です。懐かしさと新しさ面白さが混在する小諸の可能性は、まだまだこれから!

https://sy5253.wixsite.com/oshare-inaka-komoro

⑤都心からのアクセス

二拠点生活、ワーケーション、サードプレイス的な存在として……。もちろん移住をしていても、仕事やイベントなどで上京することもありますよね。どのケースにも嬉しいことは、都心からのアクセスの良さではないでしょうか。

小諸は、新幹線の停車する軽井沢や佐久平からも近く、とても便利な場所にあります。実際に訪れてみるとよりわかるのですが、「こんな近いの!? 」と驚きました。行ったことがない場所、どこにあるか知らない場所って遠くに感じてしまうものですよね。

⑥自然環境(食、水、空気)

日本の各地域と関わる魅力の1つ、いや大半を占めるのは豊かな自然に触れられることではないでしょうか。

小諸も少し車を走らせると手付かずの自然があり、心底リラックスできます。小諸市のおらがやまは浅間山で、この山を見るだけで元気をもらえると話す人が多いのも頷けます。

空気が良くて水もおいしい、そうなると食も豊か。暮らしている方には自然のことかもしれませんが、このレベルのものが!という食材で溢れています。子育てをするにはもってこいの環境ですし、生活水準の高い場所で働けたら幸福度も増すかもしれませんね。

大曽根

……と、ここまでは良くあるポイントですが、私個人的に大切にしているのが、次の項目にて。

小諸でなぜサウナなのか。その理由とは?

その場所にサウナはあるのか?

ここは(個人的に)重要なポイントです。

「暑いの苦手だからサウナ室とか無理」

「水風呂は冷た過ぎて入れない」

「外気浴……何それ? 」

「ととのうってどういう意味?」

大曽根

サウナに関してよく聞かれる言葉たちを集めてみました。よくわかります。だって少し前まで私もそう思っていた一人なのですから。

「暑いのも寒いのも苦手だからサウナとは一生縁がない」

「銭湯や温泉のサウナスペースを無くして湯船を広くして欲しい」とさえ思っていました。

トトノウという言葉が一人歩きしている感はありますが、その魅力を知っている私の中のトトノウとは、心と体が一体化して幸福度が上がること。サウナ時間は自分の心と体を丁寧にいたわる上質な時間。お手当、ご褒美、メンテナンスなのです。

実際に、温冷浴の認知度は日本人の約15%という事実からも、ちゃんと入れていない人が大半です。「サウナ、水風呂、外気浴(休憩)」を1セットとして3回ほど繰り返すと、その先には、トトノウという名の“幸せ”が約束されているのを知らないのはもったいない!?

大曽根

サウナは確実に登れるピースフルな山。こんな世界があるなんて、私も今まで知りませんでした。

もゆる

交感神経が優位になるサウナと水風呂に入ったあと、椅子などに座ってくつろぐ外気浴を行うと、β-エンドルフィン(幸福などを感じる物質)などが出て、副交感神経が優位になります。この行為を繰り返すことで自律神経が整いとてもスッキリする感じが、トトノウの正体です。

と、ついサウナのことになると熱く語ってしまいますが、そんな施設や場所が街中にあるといいですよね。さらに大事なのは、水。

今回、ご紹介する小諸は、水道をひねれば天然水というくらい、水質がよく、雪解け水はキンキンです。サウナは体を熱した後の、水風呂の温度差でもトトノウと言われています。

さらに、美味しい水で十分に水分補給をして、心も体もクリアになって幸せが満ち溢れている状態では、本音や肩肘張らないトークができる。何の垣根もなく、仲間意識しか芽生えません。サウナと水風呂は人間関係の潤滑油とも言えます。

そしてまた、サ飯(サウナ後の食事)がおいしいんですね! 例えるなら、サウナは極上の調味料とも言えます。

ということで、サウナで交流会を行ったら、より良いコミュニケーションが生まれるに違いないという確信に満ちた思いが、今回小諸でサウナイベントを開催した背景にあったのでした。

テントサウナ交流会は参加者の心を一つにしてくれた

では、ここからはサウナイベントの当日のレポートです。

今回テントサウナ交流会を行うのは、小諸駅からすぐの場所にある「まちたね広場」。前日、機材などを搬入し終えた後、どこに何を置くかなどの確認を行いました。

屋外イベントのため天気が心配でしたが「明日晴れますように…」と、みんなが祈りを一つにして眠りについた夜でした。

そして当日朝、心配していたお天気は……大丈夫!

テントサウナ(MORZH MAX12人用)を組み立てたり、水風呂を用意したり、ととのイスを設置したりと大忙しです。

大曽根

黙々と設営をしていた私は、現場専門の方と勘違いされていました。

サウナに入る前から滝汗状態です。

設営が終わった後の風景を眺めると、既に感激で小ととのいしていました! 老若男女、友達と、家族連れ、ソロで、いろいろな方が遊びに来てくれました。

大曽根は『コミュニティテレビこもろ』に取材していただきました。

テントサウナは初体験だったのですが、子どもや大人、男性女性の垣根なく、一緒に楽しめるところが魅力だと感じました。8歳にしてサウナーの愛息子は(ほとんど水風呂にいます)、エンドレスでサウナを楽しんでいました。

大曽根

「どうしてずっと入っていられるの?」と聞いてみたところ

「水風呂で休憩しているからずっと入れるんだ」とのこと。

なるほど! 水風呂と外気浴が一緒になっている、子どもから教わることってたくさんあるな、と感動した出来事でした。

で、やはり予想した通りではあるのですが、サウナをした後は皆さんリラックスして笑顔でお話していました。

サウナは心身のリラックスだけでなく、上質なコミュニケーションにもなるということを目の当たりにしたのでした。

小諸のソロサウナー、ロウコさんは、とろけるような笑顔でそう話してくれました。

「こんなに幸せなイベントないです、またやってください」と。

また、まちたね広場の管理をしている方がシャボン玉などのおもちゃを用意してくれて、巨大シャボン玉を作ったりと子どもたちは大はしゃぎ。子どもにとってははじめて会った大人と交流をする刺激もありましたし、子どもを連れてきたお父さんお母さんは、少し遠くからあたたかく子どもを見守り、リフレッシュにもなったようです。

サウナ後にいただくご飯のことを「サ飯」と言います。サウナでととのったあとのご飯は……筆舌し難いものがありますが、とにかく美味しいです。

シンプルにいうと、五感が研ぎ澄まされるからか、めちゃくちゃおいしい!

大曽根

「人生最後のご飯に何を食べたい」?と聞かれたなら、

私は「サ飯(サウナ後のごはん……)」と答えるでしょう。

もゆる

同じく……。ちなみに、僕が一番好きなサ飯は「冷やし中華」です。小諸でなら、名物「くるみそば」が、最&高です。

そして、サウナ後はリラックスした雰囲気でたくさんの交流も生まれ、小諸でサウナ交流会は、「だーいせいこう」で幕を閉じたのでした。

まとめ

移住、二拠点生活、ワーケーションなどに求めることは人ぞれぞれでしょう。

私たちが小諸を訪れて体感したのは、人の良さ、街の持つぬくもり、食や観光資源の豊かさでした。リラックスして仕事をしたり、地域の方や移住者コミュニティでつながることができることはとても魅力的です。

大曽根

私には田舎はありませんが、小諸をサードプレイス的な場所として、何度も訪れて地域の方ともっと仲良くなってみたいと思いました。子どもがまだ小さいこともあり、家族を巻き込んで、家族みんなで小諸の方と仲良くなって小諸に行き来したら、今以上に豊かな暮らしになる気がします。

もゆる

私は何回か小諸に来ていますが、来る度に街の皆さんが良くしてくれるのでとても大好きな街になりました。小諸には温泉やサウナがありますし、これからできるところもあるので、ますます楽しみです。

今回のイベントに参加した方々からも……

「この場所でまさかテントサウナに入れるとは思わなかった」

「サウナ大好きなのでこんな攻めたイベント嬉しい、次回にも期待!」

「移住者の方々は小諸に新しい風を吹き込んでくれてありがたい」

「今日のイベントを通して仲間ができた」

「こんなイベントができる小諸市は柔軟なところ」

「子どもも一緒に楽しめて足を運んで本当に良かった」

「サウナで、ただただ幸せ……」

参加者と交流して感じたのは、サウナ後の皆さんは、総じて、表情が柔らかく、もしくは笑顔で目はキラキラとしていたこと。言葉だけではなく、その表情からも、サウナを通してリラックスして幸福度が増しているのが明らかでした。このイベントの数日後に「テントサウナを買ってしまった」という報告を聞いたり、やはりサウナのパワーってすごいなと思いました。

今回の記事では、小諸とサウナという一見離れているようなキーワードを組み合わせて、その魅力を紹介してみましたが、ぜひまたこういったイベントがある時は、この地を訪れてみてください。そして、ぜひあなたにもトトノッテ欲しい!

 

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