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編集力 - ソロプレナー(一人起業家)のウェルビーイングをととのえるメディア:SoloPro.biz (ソロプロ)」 https://solopro.biz ソロプレナー(一人起業家)のウェルビーイングをととのえるメディア Sat, 13 Nov 2021 09:30:19 +0000 ja hourly 1 https://solopro.biz/wp-content/uploads/2021/11/cropped-5b78b44577f015eb4426c00956bb1164-32x32.png 編集力 - ソロプレナー(一人起業家)のウェルビーイングをととのえるメディア:SoloPro.biz (ソロプロ)」 https://solopro.biz 32 32 心地よく生きるための処世術「編集力」の鍛え方【オンライン×編集:岡山 史興さん】 #はたサバ https://solopro.biz/editing-20200803/?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=editing-20200803 https://solopro.biz/editing-20200803/#respond Sun, 16 Aug 2020 02:03:32 +0000 https://solopro.biz/?p=5957 新型コロナウイルスの影響で在宅ワークやオンライン上での仕事が増える中、自分のスキルとIT・テクノロジーを掛け合わせてどんなことができるのか ──。これからの働き方について想いを巡らす方もいるのではないでしょうか? そこで...

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記事のポイント

✅情報編集力とは、情報に文脈をつくり、届けたいモノ・コトと相手を結びつけること
✅「自分を編集する力」は、心地よく生きるための処世術になる
✅With/Afterコロナ時代は、「全てのものはメッセージ」と受け取り、編集視点を鍛えよう

新型コロナウイルスの影響で在宅ワークやオンライン上での仕事が増える中、自分のスキルとIT・テクノロジーを掛け合わせてどんなことができるのか ──。これからの働き方について想いを巡らす方もいるのではないでしょうか?

そこで働き方メディア「SoloPro」では、毎週月曜日21時〜「オンライン×働き方・スキル」をキーワードに、いろいろな業界の第一人者やチャレンジャーに、公開インタビューを実施。

「With/Afterコロナ時代の働き方サバイバル戦略」略して、#はたサバ

8月3日(月)のゲストは、70seeds株式会社の代表取締役/ウェブメディア『70Seeds』編集長の岡山 史興(おかやまふみおき)さんです。

企業や自治体の事業づくりからPRまで一貫して支援するかたわら、「日本一小さな村」に移住して子育てにも取り組んでいる岡山さんに、働き方メディア「SoloPro」編集長の松田然と、『70seeds』でライターも務める貝津が公開インタビュー!

今回は、「オンライン×編集力」をメインテーマに、With/Afterコロナ時代の働き方やスキル、そしてこれからの生き方などを伺います。岡山さんが考えるWith/Afterコロナ時代の働き方やキャリア、そして編集力を身につけるために求められるスキルをお聞きしました。

【ゲスト】
■岡山 史興さん
世の中の「人・モノ・こと」の関係性を編集する70seeds株式会社の代表取締役/ウェブメディア『70Seeds』編集長。ソーシャル・ローカル・スタートアップをフィールドに、事業開発からPR戦略設計まで取り組んでいます。
note:https://note.com/230okym
TW:https://twitter.com/230okym
【インタビュアー】
■貝津美里(かいつみさと)
人の想いを聴くのが大好物なライター
生き方/働き方をテーマに、取材・執筆をします。出会う人に夢を聴きながら、世界一周の取材旅をするのが夢。人が夢や想いを叶えるための架け橋となる書き手でありたい。
執筆媒体▶︎SoloPro/70seeds/anotherlife
ポートフォリオ:https://fori.io/misaxx2223310
note:https://note.com/misaxx222

1996年生まれ。埼玉県出身。日本女子体育大学を卒業後「学生の就活をワクワクするものに変えたい」と想いを抱き、キャリアアドバイザーを目指して人材紹介会社に入社。「人の生き方の選択肢を広げたい」想いをそのままに、2019年1月からフリーランスのライターに転身。まずは自身のnoteで、起業家や旅人への取材記事連載を始める。その後、編集プロフダクションでのアシスタント経験などを経て、事業会社でインハウスエディターを務める。現在は、会社員としてライターをする傍ら、フリーランスとしても執筆活動をしている。

■松田然(もゆる)
働くをトトノエル専門家。
2010年に独立・起業。2013年に2社目となる、聴く・書く・伝える「合同会社スゴモン」を立ち上げ代表を務める。ライターになってから現在に至るまで3700人以上を取材しているインタビュアー。特に「働く」に関わる企業ブランディング、採用支援、組織活性などを得意としている。

企業ブランディング構築・支援サービス「TotonouWork」運営代表。プロの働き方発信サイト「SoloPro」編集長なども務める。

趣味は自転車とサウナ。自転車旅しながらリモートワークで47都道府県全てを走ったり、週平均3.7回以上サウナに入っている(サウナ・スパプロフェッショナル)。

ミッションは、「日本の働くをトトノエル」

そもそも「編集力」ってなんだろう?

貝津

まず、岡山さんは普段どんな活動をされているのか教えてください!

岡山さん

70seeds株式会社の代表取締役およびウェブメディア『70seeds』編集長として地域や企業の価値を編集し適切な相手に届けていくための仕事をしています。ウェブメディア『70seeds』は、戦後70年の年に立ち上げ「次の70年に何をのこす?」をテーマに掲げています。

貝津

私もいち70seeds編集部ライターとして執筆させていただいているのですが、「平和」をテーマにしたコンテンツ発信は魅力的だなと感じます。戦争を身近に感じたり、自分にとっての平和を考えたりするきっかけになりますよね。

岡山さん

ありがとうございます。あとは、新しい当たり前をつくろうと活動する人たちを後押しすることを事業をやる上で大切にしています。小さくても、世の中を変えていきたい。そんな想いを持った方を取材することで、一緒に成長し応援できる存在でありたいです。

貝津

素敵です……! 現在、岡山さんは東京にオフィスを構えつつ、移住をされ二拠点生活をされていると伺いました。

岡山さん

はい。子供が生まれたことをきっかけに、日本一小さな村、富山県・舟橋村(ふなはしむら)に引っ越しました。舟橋村にある子育てがしやすい環境や村のビジョンに惹かれ、ここで子育てをしたいと思ったんです。仕事としても、村の産業づくりに携わっていて、生産者の方と一緒に農業ブランドの立ち上げや商品開発も行なっていますよ。

貝津

そうなんですね! 複数の拠点をまたぎ、さまざまな仕事を手がけている岡山さんに、「編集力」をテーマにお話を伺えるのが楽しみです! さっそくですが、「編集」と聞くと、出版業界やメディア関係者専門のスキルでは? とイメージを持つ人も多いと思うんです。まずは、そもそも「編集力」とは何か、教えてください。

岡山さん

「編集」という概念はとても幅広いのですが、僕が大事にしているのは「情報編集力」です。8年くらい前に藤原和博さんとお仕事でご一緒させていただいたときに伺ったお話が元なんですが、僕の仕事では情報に文脈をつくり、届けたいモノ・コトと相手を結びつけて目的達成していくことが、情報編集力だと定義しています。

貝津

「情報編集力」ですか!

岡山さん

例えば、農家のお米を売るとき。ただ「美味しいですよ」と謳うのではなく、「子育て世代を応援するためのお米を使った加工食品です」とコンセプトを打ち出したらどうでしょう。

貝津

そのブランドや地域ならではのオリジナリティを感じますね……! 同じお米なら、コンセプトに共感する方を選んじゃいます。

岡山さん

そうですよね。世の中には美味しいお米が溢れていますが、生産者の想いや地域の歴史・文化などを盛り込み、情報を編集することで、その商品ならではの価値が生まれます。

貝津

それが、お客さんが買う理由につながるんですね。

岡山さん

そのときに大事なのが、「発信する側(自分たち)」「伝える相手(お客さん)」「社会」この3つのステークホルダーと調和をとること。特に、社会問題は解決すべきとわかっていても、どこか自分とは関係のない遠い世界の話しだと受け取られてしまいがちです。でも情報を編集して届けることで、自分ごととして受け取ってもらえるかもしれない。

貝津

その結果、一人ひとりの行動が変わり、社会問題の解決につながれば、社会を変えていける。まさに編集力の賜物ですね! 話しを聞いていると、出版・メディア関係者以外のビジネスパーソンも「編集力」を活かした仕事ができそうです!

岡山さん

例えば営業でも、情報編集力は使えます。お客さんに自社の商品の良さを伝えるだけだと、ただの「情報伝達」になってしまう。でも相手の悩みや喜びに感じることを把握できていれば、求めているニーズと商品・サービスの魅力を結びつけた情報を伝えられます。

貝津

なるほど。でも編集力って、どうやって身につければいいのでしょうか?

岡山さん

ステップが、3つあります。まずは、「状況を捉えること」。目の前で何が起きているのか? 相手は何を欲しているのか? 物事の構造や目の前にある事実を正確に捉えます。

次に、「情報を結びつける」です。AとBを結びつけると、こういう情報になるよね、と捉えた情報を結びつけていきます。

貝津

もう少し具体的に伺いたいです!

岡山さん

例えば、「団子」と「あんこ」を組み合わせると「あん団子」ですよね。では、「団子」と「コーヒー」を組み合わせたらどうでしょう? あまりメジャーな組み合わせではないので、もしかしたら新しいビジネスが生まれるかもしれない。店頭でしか団子を売っていなかった団子屋さんが、「コーヒーに合う団子」とコンセプトを立ててカフェを販路に売る、とか。

貝津

なるほど。情報の組み合わせ方次第で、可能性が広がるんですね!

岡山さん

でもそれを妄想しているだけではダメで。3つ目が、行動に移すこと。失敗を恐れず、実際に変えていくことが重要ですね。

編集力は、生き抜く術になる

貝津

編集力を身につけることで、他にはどんな良いことがあるのでしょうか?

岡山さん

自分を編集できるようになると、生きやすくなります。実は僕、根暗で(笑)先ほど営業の話しをしましたが、コミュニケーション能力はそんなに高くないんですよ。でも、編集力を使えば「この場面では、この情報とこの情報を結びつけて話せばいいな」「この人が求めていることは、〜〜だから、この伝え方にしよう」と、コントロールできる。明るく上手くしゃべれるようにならねば! と無理に自分を変えなくても、生きていける術にもなるんです。

貝津

自分を編集する力は、心地良く生きることにもつながるんですね!

岡山さん

相手や世の中にハマるよう自分を編集することで、自分に居場所ができるんですよね。それによって人間関係の苦しみから解放されたり、生きづらさが和らいだりするのは、良いことだと思います。

貝津

ビジネススキルだけでなく、処世術にもなる「編集」という概念は幅広いですね! SNSでもたくさん情報が飛び交っていて、正直捉えきれない部分もあります……。

岡山さん

そうですね。概念が広いからこそ、「編集の力があれば、こういうことができる! 」とビジネス上のポジショントークになりがちだなと感じます。でも、「俺の言っていることが正解なんだ! 」と相手に考える隙間を与えない発言は、一番編集とかけ離れている行為です。本来、編集とは自分の頭で考えないとできないものですから。

貝津

なるほど。あの人が言っているなら、正しい! とすぐついて行くのではなく、まず自分の頭で考えることが大事ですね。

岡山さん

あとは編集力を使って器用になる反面、物事をわかった気になって終わってしまう危険性もあると思うんです。特に、社会問題や地域のビジネスに起きがちだなと。

貝津

表面上で理解はできても、本質的な課題解決にはたどり着けない……。なんてことが、起きてしまうんですね。

岡山さん

そうなると、誰も幸せにはなりません。編集者はポジショントークをすべきではない、仕事で語れってことですね(笑)

コロナ禍だからこそ必要な「編集力」

貝津

コロナ禍によって、仕事や暮らしの面で変わったことはありますか?

岡山さん

ずっと富山から出ていなかったので、東京の仕事はリモートになりました。メンバーを頼る機会も多くなり、自分がすべてやる必要はないんだと良い気づきがありましたね。売り上げに影響があった月もありましたが、メンバーに助けられました。

貝津

実際にリモートで働いてみて気づくことは、たくさんありますもんね。コロナ禍によって情報発信における編集力の重要性や必要性も変わったのでしょうか?

岡山さん

SNS上などのオンラインだと、それっぽく上手く発信できる人が目立ちやすくなりますよね。でも、だからといって情報発信を強化していかなきゃ! と焦る必要ないと思うんです。オンライン中心になると偶発的な出会いが少なくなるので、初対面の人より、気心知れた人との方がつながりやすくなる。だからこそ、今自分の周りにいてくれる目の前の人を大事にしていくことが、仕事にもつながっていくと思います。

貝津

なるほど。

岡山さん

あとは、情報の扱い方も気をつけないと、と感じます。私は経営者でもあるので、経済を回さないとやばい……と思うものの、自分がコロナにかかり地域に与える風評被害などのリスクを考えると、無責任に「旅行して経済回そうぜ! 」とは言えません。それは移住をして、実際に地域で暮らしているからこそ得られている実感ですね。

貝津

たしかに……。こういうときだからこそ、自分の頭で考えて情報を発信したり、受け取ったりすることを意識しないといけませんね。。

岡山さん

周りに流され、妄想しただけで物事を言うのは危険です。例えインフルエンサーではなくても、自分が考えなしで発信した言葉やとってしまった行動が、身近な人を傷つけるかもしれない。そんな意識がより重要な時代だと感じますね。

目の前の人と向き合い、実感を持った発信を

貝津

それでは最後に、岡山さんが考える、With/Afterコロナ時代の #はたサバ(働き方サバイバル戦略)を教えてください!

岡山さん

すごくシンプルですが、「目の前の人に徹底的に向き合う」ですね。僕は、イベントを開催して何千人と集められる芸能人ではないし、マスを狙ったビジネスも向いていません。

それよりも20人・30人と少人数でも、いつも支えてくれるメンバーやオンラインでも声をかけてくれるパートナーさんなどへ本質的な貢献がしたい。支援した方々のビジネスが成長した先に、何千、何万人と広がればいいなと思っています。「影響力を持ちたい」という欲望の沼には底がありませんから(笑)。

貝津

たしかに……!

岡山さん

これからの時代は、家族・友人・仕事仲間に対して「この人と一緒に生きているんだ」という関係性を実感して生きていくことが大事です。それが続いていく限りは死なないと思う。勝手に「With/Afterコロナはこうするべきだ!」 とひとりで突っ走る方がよっぽど危険です(笑)

貝津

そのために、妄想や想像で語らず、「実感」を得た情報発信・生き方が大事なんですね。「実感」を積み重ねるための機会やおすすめの方法はありますか?

岡山さん

日常生活の全て、「実感」の宝庫だと思います。最近、子どもにも自分で実感を得て欲しくて、あまり叱らないようにしているんです。指摘されても、自分で実感しないとわからないよな、と。会社のメンバーへ仕事を任せていくこともそうですよね。

自分で経験して見直すことで、初めて実感は得られます。それに、やらされてたどり着く正解より、自分でやってみて正解にたどり着く方がずっと楽しいと思う。

貝津

なるほど……! それは、編集力にもつながるのでしょうか?

岡山さん

一つひとつにの物事に意味づけをして、「これと、これ、つながってるじゃん! 」と気づけることは、編集視点を鍛えることにつながります。本当は意味なんて見出さなくてもいいかもしれない。でも物事をどう読み解くかは、本人の勝手ですから。

「全てのものはメッセージ」と受け取って、物事に意味を見出せると、With/Afterコロナ時代の働き方戦略も、楽しくなっていくと思いますね。

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編集長が旅しまくってる理由を尋ねたら「フリーランスはチームを組むことで自由になる」というので詳しく聞いてきた https://solopro.biz/sugomon-team/?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=sugomon-team https://solopro.biz/sugomon-team/#respond Wed, 04 Apr 2018 03:09:22 +0000 http://solopro.biz/?p=3736 こんにちは。ライターの坂口ナオです。 『SoloPro』編集長の松田 然(もゆる)さんとの縁は、私がフリーライターになって間もない2013年頃に始まりました。 「松田さんのように、全国を旅しながら稼げるライターになるには...

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こんにちは。ライターの坂口ナオです。

『SoloPro』編集長の松田 然(もゆる)さんとの縁は、私がフリーライターになって間もない2013年頃に始まりました。

「松田さんのように、全国を旅しながら稼げるライターになるにはどうすればいいですか?」

(参考リンク:http://moyulog.com/trip_workstyle/ )。

そう尋ねる私に、仕事の取り方や旅先での働き方などを指南してくれた松田さんは、最後にこう付け加えました。

「フリーランスとしてもっと自由に働きたかったら、チームで仕事することを考えたほうがいいよ」

その頃はチームを組めるような人脈もなかったし、「フリーランスってひとりで仕事するもんでしょ?」みたいな認識だったので、自分には必要ないと思いました。でも、今になってその言葉がことあるごとに思い出され、「あれはどういう意味だったんだろう」と気になるようになったんです。

自分はどちらかといえば寂しがりなのでぜひチームでは働いてみたいし、メリットがあるならなおさらだけど、そもそもどうやってチームを作ればいいかも分からなければ、どうやって案件を請ければいいかも、どうしてそれが自由とつながってくるのかも分からない。

ただ、松田さんがしょっちゅういろんなところに旅をして、楽しそうに働いてるのは事実。

▲なんでそんなにいろんなとこ行けるん? どうやって稼いでるん?

というわけで今回は、「もっと自由に働きたかったら、チームで仕事をしたほうがいい」の言葉の本意と、具体的にどうすればいいのかを聞いてきました。

「チームで働く」が「自由」につながる?

坂口

さっそくですが、なんであのとき松田さんは「もっと自由に働きたかったら、チームで仕事をしたほうがいい」と言ったんですか?

松田
たとえばナオちゃんは、クライアント 対 個人で仕事をすることに、プレッシャーを感じたことはない?

坂口
う〜ん。病気になってしまったときとかには感じますね。会社だとそういうとき同僚がフォローしてくれるけど、個人だと自分が対応するしかないじゃないですか。でも、やらないとその月の売上が減っちゃうから、結局無理してやるしかなくて……。

松田
そうそう。個人で働いていると、良くも悪くも案件の成否や売上が「自分の工数」に依存することになるよね。

アフリカのことわざに、“ 急いで行きたいなら、ひとりでいけ。遠くへ行きたいなら、一緒にいけ ”って言葉があって、これはそのままフリーランスと会社員のメリットとも重なると思うんだ。でも、自分は独立から8年間、いろいろなフリーランスを見てきた結果、「ひとりで行くことで、かえって道に迷って、スピードも遅く、疲弊して、結果的に独立当初の想いとは裏腹に挫折してしまう人もいる」と感じていて……。

チームで働くことは、そういったフリーランスのデメリット面を減らすことにも繋がるとはず

個人で働いていると、良くも悪くも案件の成否や売上が「自分の工数」に依存する—— 松田さんがそのことを強く感じたきっかけは、2011年の東日本大震災のときでした。

「何か東北の助けになることがしたい」そう思ったものの、当時まだフリーランス1年目だった松田さんには、そんな時間の余裕はまったくなかったと言います。なぜなら、案件を詰め込みすぎていたから。まだまだ収入も低く、結局できたのは少額の募金だけ……。

フットワーク軽く柔軟な働き方ができるのがフリーランスのメリットだったのでは? そんな矛盾に気づいた松田さんは、「どうすればもっと自らの働き方をコントロールできるか」について考え始めました。でも、考えても考えても、個人で仕事を請けている限り、自分が手を動かさなかったら案件は止まるし収入も減ってしまうことに変わりはありませんでした。

そうして行き着いた結論が「個人で請けるのは限界がある。プロジェクトチームを作ろう」だったそうです。

自由になるための「チーム構成」とは

坂口
自分の工数への依存を減らすために、具体的にはどういうチームを作ったらいいんでしょうか? 私はライターなので、チームというと「営業(ディレクター)・編集者・カメラマン・ライター」の四者の関係が思い浮かぶんですけど、それじゃ別に自分の工数は変わらないですよね?

松田
その四者は、職種によって役割が分担されたチームだよね。自分が組んでいるのは、職種軸ではなく、作業や工程で役割を分担する「分業」スタイルのチームなんだ。

坂口
ぶ…分業……?

松田
たとえば、「ライター」という仕事を細分化すると「企画」「取材」「文字起こし」「執筆」「CMS入稿(Webの管理画面に記事を入力すること)」などたくさんの作業があるよね。これらをほかの人と手分けしてやるのが「分業」

松田
「分業」をするときに大事なポイントは「メンバーそれぞれが、得意な工程に携わること」なんだ。それができると余計なストレスも時間もかからずに済むし、得意がかけ合わさることでアウトプットの質も上がるからクライアントも嬉しいし、自然と修正も少なくなるから、結果的に時間に余裕ができる

坂口
私の場合、書く作業も好きだけど、どちらかというと取材のほうが好きなので、取材は苦手だけど書くのが好きな人と組んだら最強かもって考えたことあります。

松田
それと同じ感じで、自分は文章を書くのは得意ではないけど(ライター歴10年以上なのにw)クライアントとのやりとりやプロジェクトのディレクションは得意だから、自分とは逆のタイプの人と組んで、案件の上流工程(主にクライアントサイド)に入ることが多いかな。

坂口
その場合、チームメンバーは、松田さんとライターの2人だけですか?

松田
Webライティング案件の場合、規模にもよるけどライター数人と、ディレクターサポート(通称Dサポ)とCMS入稿担当がいるかな。Dサポには自分と似たタイプの人を入れておくことで、自分ができないときはその人がやってくれたり、同じくディレクターやライターが「しばらく海外行ってきます」「家庭の用事があるので代打お願いします」となったら自分が入るなどして、お互いに自分の生活を優先しながら無理なく案件に関わることができてるよ。

松田
無理なく案件に関わってもらうのにもうひとつ大切なのは、「本人の働き方のスタイルに合わせること」

坂口
どういう意味ですか?

松田
たとえば、「海外に住んでいて日本で取材はできないけど音声をもとに文章は書ける」「お子さんがいてフルタイムではできないけど、空いた時間に文章の編集はできる」など、その人の事情と働き方を合わせるってことね。

坂口
なるほど。それを大事にしてもらえると、安心してチームにジョインできますね。

坂口
でも、細分化して仕事を請けると、一件の仕事の単価は下がっちゃうんじゃないですか

松田
もちろん、まるっと自分で引き請けるよりも、一件あたりの単価は下がる。でも、苦手なことをしなくていいぶん他の案件にも力を注ぐ時間が増えるし、自分ができないときに助けてもらえるから仕事に追われる感覚がなくなるし、得意なことだけをアウトプットすることで修正も少なくなるから、結果的に時間にも余裕ができるよね。売り上げと時間、どっちを優先するかは、人によると思うけど。

坂口
なるほど……。自分は、なるべく気兼ねなく旅に出たいし、仲間と仕事をするのも好きなので、断然チームでの働き方に興味がありますね。

チームメンバー、どうやって集めればいい?

坂口
各役割ごとに適任なメンバーを見つけるのって難しそうな気がします。松田さんはいつもどんな風にチームを組んでいるんですか?

松田
オンラインのコミュニティや個人的に付き合いのある友人・知人のなかから、得意や好きなことが合いそうな人に、案件ごと、個別に声をかけてるかな。

坂口
「オンラインのコミュニティ」には、たとえばどんなものがあるんですか?

松田
自分の場合、「SoloProライター」グループや、フリーランスの健康と仕事のためのサロン「FreeRun`s」などゆるい繋がりのある場所を作っていて、Chatworkのグループでは、案件の相談をするスレッドとか、子育て中の悩みを相談するスレッドとかを作ってるかな。ほかにも興味のあるオンラインコミュニティには何個か所属しているよ。

▲小さいお子さんのいるパパママフリーランスが悩みを相談するスレッド

松田
こうやってゆるく繋がりを持っておくことで、コミュニティのメンバーがどんなことに興味を持っているかや、どんな仕事をしていて、何が得意なのかが見えてくる。つまり、チーム作りのベースとして活用しやすいんだ。だから、コミュニティは意識して作るようにしてるよ。

坂口
私はTwitterで同業者ばかりフォローしてるので、タイムラインがその役割をしてくれてる感じがします。

松田
たしかに、Twitterでもそういう使い方ができるね。ただ、自分の場合、オンラインコミュニティを作るのは「主体性が見えやすいから」という理由もあるんだ。コミュニティで受け身の人は仕事でも受け身だし、自ら有益な情報を発信したりコミュニティを盛り上げたりしてくれる人は、プロジェクトでも主体的に動いたり周りへの気遣いができる傾向にあるから。

坂口
へぇ、そんなところも見てるんですね……!

松田
もちろん、盛り上げてほしいと強制しちゃうと会社のようになっちゃうので、あくまで本人次第だけどね。でも、自分は人のお尻を叩くのが苦手なタイプだから、コミュニティ内での関わり方は結構見るかなぁ。業者じゃなくて顔見知りに仕事を頼むようにしてるのも、受け身じゃなくて一緒にプロジェクトを良くしていこうと思える仲間になり得るから、って背景もあったりする。

上手なチーム運営のコツは「売上よりも人優先」

坂口
とはいえメンバーが確保できない場合もありそうですよね。そういうときはどうするんですか?

松田
その場合、無理に案件を請ける必要はないかなと思ってる。適任がいなかったり、人数が足りなかったりするのに無理しても、いいアウトプットになりづらいから。だから、自分が人に案件を依頼するときも、無理なときは無理って正直に言ってくれる人を評価してるんだ。

坂口
あ……たしかに、こないだ「こういう案件あるんだけど、興味ある?」って私に聞いてくれたとき、「嫌だったり無理だったりしたら正直に言って。無理にやってもらうのは本意じゃないから」って念押ししてましたもんね。

松田
そうそう。いいアウトプットが出せないとクライアントからの評価も下がるし、ミスや修正が増えると疲弊して、ほかの案件にも影響が出たりして、結局不本意な結果になっちゃうからね。案件を断るのは、フリーランスにとってはなかなか勇気がいることだと思うけど、自分が独立して8年間、営業もせずに売上が上がり続けてるのは、目の前の売上にとらわれず、いいアウトプットを出すことに注力してきたからだと思ってるよ。

組織化しないのは「いいチーム」を保つため

坂口
最後に、これは実際に自分が松田さんと働いてみて感じたことなんですが、松田さんて、すごく雰囲気がいいチームづくりをしていると思うんですね。ここに関して、何か気をつけてることってあるんですか?

松田
ナオちゃんは「いいチーム」ってどんなチームだと思う?

坂口
えっ、そうだな……。「お互いを尊重している」チーム、ですかね。ミスを指摘するときは、みんなの前でじゃなくて個別に伝えるとか、「ありがとう」や「ごめんなさい」がきちんと言えるとか?

松田
じゃあ、「悪いチーム」は?

坂口
それができてないチーム……ですかね。お互いの揚げ足をとるようなチームだと、常にピリピリした空気になってしまって、助けを求めたくてもできないし、結局無理をしてどんどん人が潰れていっちゃったり、すると思います。

松田
そういうチームにしないために自分が唯一やっていることがあるとすれば、それは「組織化しない」ことだと思う。社員としてメンバーを雇うと、固定費をカバーするため売上を上げなきゃいけなくなるよね。

坂口
あるある過ぎて頭が痛くなってきました。

松田
そこで苦戦している人は多いよね。売上第一になると、嫌な人でも売上に貢献してくれるならチームにいてもらわなきゃならなくなるし、案件との相性がよくない人にも頑張ってもらわなきゃならないシーンが出てくる。それをマネジメントして、チームの雰囲気をコントロールして……って手もあるし、そのスタイルが向いている人もいる。でも、自分はそういうタイプじゃないから、組織化してないんだ。

編集長がやっていたのは、「無理なく働けるプロジェクトチーム作り」

「” 急いで行きたいなら、一人でいけ。遠くへ行きたいなら、一緒にいけ “ という言葉通り、遠くに行きたいなら会社という組織に入ればいいし、速く行きたいなら、自分のタイプを知った上で、それに合ったプロジェクトチームを作るか探すのがいいんじゃないかな? 今の時代、その柔軟なスタイルの方が結果的に速く遠くへ行けるかもしれないしね」

というわけで、編集長が旅しまくっている理由は、「自分が無理なく働けるプロジェクトチームを作っていたから」ということでした。

実際に旅しまくっている人がやっているんだから、ちょっと自分も真似してみよう、と、この取材を経てさっそくやってみたことがあります。それは「テープ起こしの外注」。

正直、すっっっっごい快適でした。これが「得意な工程・作業に注力する」気持ちよさか……と感じました。テープ起こしをしてくれた人とは発注者・受注者の関係性なので、チームで動いたとは言えないのですが、「組んだ相手がいい仕事をしてくれたおかげで、自分のモチベーションまで上がる実感」を得ることができました。

今回紹介したヒントを活かして、「仕事に追われない」「自由な時間が増える」働き方を、もっともっと追求していきたいと思います。

松田
最後に……実はチームを作ることはフリーランスが働き方を変える1要素にすぎません。さらに個人で働く戦闘力をあげたい方はこちらのイベントでもいろいろポイントを伝授します!

あと、こういったイベントでできる横のつながりこそ、これから一緒に働く仲間を見つけるのにも最適だったり!?

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