地元、萩に「どこでもドア」を作りたい!東京在住”フリーランス美容師” 林 杏奈さんの美容で街を元気にする働き方

Uターンでもなく里帰りでもなく「働きながら二拠点生活」という選択肢を。

今回インタビューしたのは、東京を拠点に活動しながら、月に1回1週間程度は山口県萩市に滞在しているフリーランス美容師の林 杏奈さん。このワークスタイルを取り入れたきっかけやメリットを、ライターのもゆるが髪をカットしていただきながらお聞きしました。

私が移動することで、東京と萩の時差を無くす

こんにちは、もゆるです。

もゆる:冒頭から覇気がない顔ですみません。髪が伸びてきたので、今日は出張中の萩市でヘアカットをお願いしたいと思います。……やってきたのは、杏奈さんのお店。

林 杏奈さん(以下、杏奈さん):あっ、こちら私の店ではないんです。萩に戻ってきた時にスポットで借りている美容院なんです。

もゆる:戻って来た時……というのは、杏奈さんの地元は萩なんですか?

杏奈さん:はい。美容師の専門学校に入るために上京してからはずっとベースは東京で、美容の最先端に触れつつ、月に1週間程度は萩に滞在して街に貢献する。今はこのバランスが私にとってちょうど良いスタイルとなっています。

私の目標は、日々東京で更新される最新の美容技術を萩に持ちこむことで時差を無くす「どこでもドア」を作ることです!

もゆる:おぉ! 萩の人はトレンドに乗りたければ、首都圏に行かないといけなかったのが、杏奈さんが移動してくることで時差がなくなる=萩で最先端のカットを受けられる=萩の人にとっての「どこでもドア」ですね。

杏奈さん:そうです。カットだけではなく、メイクレッスンから着付けまで美容に間することは一通りできるので、今まで培ってきた技術や知識を地元のために使いたいな、と。

でも、これからもずっと向上心が刺激される東京にいるか、自分の感受性や価値観を育ててくれた萩の街に献するか、どちらがいいか迷っていた時期もありました。

もゆる:杏奈さんと同じような悩みを持つ地方出身者の方もいると思うので、ぜひ詳しく聞かせてください! 

……ということで、髪を切りながらのインタビューですがよろしくお願いします。

「これがやりたいことだ!」を見つけた、おばあちゃんを笑顔にする美容福祉ボランティア

杏奈さん:以前、萩に戻ってきたタイミングで久しぶりに近所のサロンの方と再会し、それがキッカケとなり地域にお住いの90歳のおばあちゃんにカット&メイクをする機会がありました。

もゆる:地元のおばあちゃんに。

杏奈さん:はい。そしたら、とても喜んでいただいて。それからというもの、おばあちゃんたちが集まって1人たったの15分程ですがメイクをしてあげると、みんなでキレイになった状態を見合って喜び合って。BBクリーム塗って口紅をひくだけでも非日常なんですよね。

もゆる:その時のシーンが浮かんできて微笑ましくなります。

杏奈さん:おばあちゃんが喜んでる姿を写真に撮って見せると、家族も大喜び。さらに私も、おばあちゃんや家族の表情がガラッとかわる瞬間を見られることが嬉しく、「これがやりたいことだ!」と気づく瞬間でもありました。

これは美容福祉につながるし、街を元気にすることもできる! と思ったのです。そして、同時に課題も見えてきました。

もゆる:課題とは?

杏奈さん:美容福祉に限らず、ヘアカットしたり、メイクレッスンをすると、その場ではみな喜んでくれるのですが、日常的にオシャレを続けようとは思わないこと。特に若い子たちになぜなのか聴くと、オシャレしても見せる場がないという……。

キレイにするだけでなく、キレイになった自分を見てもらって「いいね!」と言ってもらえる場も無いと、オシャレするという概念が日常にならないと痛感したのです。

もゆる:なるほど。継続性を考えると、サービスの提供だけではなく、場作りまでが必要な感じですね。

杏奈さん:そうです。私のやりたいことをさらにアップデートし、キレイになる&それを見られる場を作ることをセットで提供することが大事なのかなと。萩の女性に自分もオシャレになれる! という選択肢を作り、美意識を街に浸透させることを考えました。

美意識をインストールすれば、女性も男性も街も元気になる

もゆる:女性は美しくなれたら元気になりますよね。

杏奈さん:女性が美しくなれば男性も元気になります。

もゆる:はい(確信)。

杏奈さん田舎は美しくなることに興味がないわけではありません。その価値観や選択肢を知らないだけなんです。質の高いものに触れたら、それが欲しいという気持ちは生まれます。ただ、そのために東京に出るのは大変なので、私が萩に来ることで美容で街を元気にしたいという気持ちが生まれました。

もゆる:それがまさしく「どこでもドア」ですね!

杏奈さん:そうです、私がいることで、東京まで行く必要がない。萩の美容の相場を考え、東京よりは少し値段を下げていますが、他の美容室よりも単価を高くし、その分、髪を切るだけではない価値を提供しています。例えば、最先端の美容情報や美意識を醸成することなどですかね。

常に最先端である東京の美意識や技術を時差なく萩に持ち込むことにこだわり、カラー材やトリートメントなども、妥協せず常に最新のものを選んでいます。

もゆる:素敵な活動ですね! 今後もっとこうなったらという理想はありますか?

杏奈さん:これからは、私だけではなく、自分と同じような美容への志と技術を持った美容師を週替わりで萩に派遣したいですね。萩に東京の最先端の技術を持った美容師が常にいる状態を作ることができれば、萩の女性の美意識を高まるはずです。美意識の高い元気な女性を増やすことで、男性も元気にし、萩の街全体を盛り上げたいですね。

前例のないフリーランス美容師として二拠点生活。やりたい形を実現するための秘訣とは?

もゆる:素敵なビジョンですね!なんか、萩に現れた美の女神様のように後光を感じます(笑)

ただ、2拠点間の移動もそうですし働き方も大変なことも多いのでは?

後光がすごい

杏奈さん:そうですね。自分が純粋に好きなことを極め、好きなことでどう周りの役に立ちたいのか、いろいろと試していったらやりたい形が見えてきました。

全てが一筋縄ではいきませんが、自分の想いをブラさずまっすぐに行動していれば応援してくれる人が増えていくと思っています。

もゆる:想いが大事ですね。

杏奈さん:美容師駆け出しの頃は辛いことも多くありましたが、好きなことだからやり続けられました。あの時大変でも頑張ったから、今自分の好きなやり方で自由に働けていると思っています。

もゆる:今はフリーランスとして活動されていますが、社員として修行期間があったからこそ、今好きなことに向き合えているのかもしれませんね。

杏奈さん:はい。もちろんフリーランスも仕事をたくさん抱えれば忙しくなってしまうのですが、自分が余裕を持てる状態でいることも大事だと思っています。犠牲的に無理をしていたら、好きなことが見えなくなっていきますからね。

自分の想いを全うするために仕事をしていると、そうさせてもらえるこの環境に感謝の気持ちが溢れてきます。

もゆる:すごい素敵なお話を聞いて、私ももうちょっと覇気を出して頑張りたいと思いました。そう、まずは外見から……

(ということで、こういう企画でよくあるbefore afterを見てみましょう!)

あざっす!

(背景まで豪華に)

もゆる:萩に来て良かったです!

杏奈さん:あっ、ちなみに普段は東京にいますよ(笑) 東京の人、萩の人それぞれと関わりやりたいことをできることがとても楽しいと感じる今日この頃です。

 

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