集中力を高めて生産性アップ!マインドフルネスは個人事業主にこそ勧めたい

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営業に経理にと、会社員と比べてとにかくやることが多いのがフリーランスです。限られた時間で最高のパフォーマンスを出す生産性が不可欠。いかに集中力を高く保てるかが生命線と言えるでしょう。

いま、ビジネスマンの集中力を高めてくれるメソッドとしてマインドフルネスが注目を集めています。古くから「瞑想」として知られるものですが、アメリカの先進企業がこぞって研修に採り入れたことで、日本のビジネスシーンでも耳にする機会が増えてきたようです。

そこで今回は、「マインドフルネス×ビジネス〜パフォーマンスを上げる脳のつくり方」と題して9月29日に都内で行われた、BUTAI PROJECT主催のイベントをレポートします。

イベントでは、Google発のマインドフルネスプログラム『Search Inside Yourself(以下、SIY)』の認定講師である一般社団法人マインドフルリーダーシップインスティテュート(MiLI)代表理事の荻野淳也さんが、マインドフルネスについて概説。続けて実際に体験するワークショップが行われました。

この記事では、おもに荻野さんの講演内容から、マインドフルネスとはどんなもので、それがなぜビジネスパーソンにとって有効なのかをひもといていきます。

デキるビジネスパーソンの注目を集める「マインドフルネス」って?

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マインドフルネスがビジネスの世界で普及するきっかけとなったのが、あのGoogleが開発した『SIY』という研修プログラムです。MiLIはSIYを日本に持ち込み、2013年から企業の人材育成や組織作りに活かす活動をしていますが、その背景には、日本企業に関するある危機意識があったそうです。

荻野さん

これまでの日本企業というのは、成果を出すために社員をどんどん働かせてきていて、その結果、社員はみんなボロボロになってしまいました。実際、大手企業の社員の3分の1はうつ病かその予備軍と言われています。

これは社会的に見ておかしな状況でしょう。こうしたやり方が、果たしてどれだけの活力や生産性につながっているでしょうか。

これからは「パフォーマンス」と「リーダーシップ」と「心身の健康」を全て実現しなければならないし、そういうメソッドがどこかにあるはずだと私たちは考えてきました。その答えがマインドフルネスです。

『SIY』の副題には「マインドフルネスに基づいた、リーダーのためのエモーショナル・インテリジェンスを高めるメソッド」とあります。エモーショナル・インテリジェンスとは、その昔日本でも流行した「EQ=感情知能指数」のことです。

EQ こころの知能指数』の著者ダニエル・ゴールマンによれば、EQとは、自分自身と他人の感情を見極めて、マネジメントする能力のことです。EQを高めることがパフォーマンス、リーダーシップ、心身の健康につながることは、科学的に証明されています。

「今ここ」に集中することがビジネスの生産性を向上させる

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マインドフルネスにはさまざまな効果が見込めるようですが、ここでは中でも「パフォーマンス」の向上という点に注目したいと思います。マインドフルネスがビジネスのパフォーマンス向上につながるのはなぜでしょうか。

「ポイントは集中力にある」と荻野さんは強調します。

荻野さん
マインドフルネスとは、もともと仏教の根本の教えとされる「八正道」の7つめにあたる「正念」という言葉を訳したものです。ビジネスの世界においては「明晰な気づきとともに『今に注力』している状態」と表現することができます。

マイクロソフト・カナダが2015年に発表した調査によると、現代人の短期的な集中力の持続時間は、たったの8秒なのだそうです。これは、金魚さえも下回る驚きの数字です。2000年の調査では12秒だったと言いますから、この13年で4秒も落ちていることになります。

その原因はPCやスマートフォンの普及です。何かの資料作りに集中しようとしていても、FacebookメッセージやLINE、メールが飛んできて気が散ったり、気付いたらネットサーフィンを始めていたりといった経験が、皆さんにもあるのではないでしょうか。

アメリカ人を対象にした別の調査では、47%の人がマインドワンダリング(つまりマインドフルネスの反対)の状態にあるという結果も出ています。いろいろなところへ意識が飛んでしまっていて、常に「今ここ」に集中できていないのです。

巷には生産性を高めるための「なんとかスキル」が溢れかえっていますが、あの堀江貴文さんも「生産性とは集中力×時間である」と言っています。生産性を上げるために大事なのは、何か新しいスキルを身につけることより、まず集中力を磨くことなのです。

ポイントは、集中がそれたことに気付く「メタ視点」を持つこと

では、実際にどうやるのか。ワークショップでは、マインドフルネスの一番の基礎になる注意力のトレーニングを行いました。背筋を伸ばした正しい姿勢で椅子に座り、一定時間、自分の呼吸に意識を向け続けるというものです。

荻野さん
マインドフルネスを習得する上では、一点(この場合は自分の呼吸)に集中する「注意力」とともに、自分の注意の行き先がどこへ向いているのかにちゃんと気付くことができる「メタ注意力」も必要です。

このトレーニングではまず、自分の呼吸に意識を向けます。しかし、意識を呼吸に向けていると、次第に雑念がわきます。うまく集中できていないのではないかと自分で評価・判断し始めたり、その日の仕事で犯した失敗を思い出したり。しかし、それで構わないのです。

「瞑想」というとよく「無心になるもの」とか「雑念がわいたらいけないもの」とイメージされますが、雑念は誰でもわくものであり、誰も無心になることはできません。

ポイントは、雑念がわいたことに気付くことです。気付いたらその雑念を手放して、再び呼吸に意識を向け直すことができます。それを繰り返すことによって、「注意力」と「メタ注意力」の両方を養っていくことができます。

ワークショップでは続けて、このトレーニングで気付いたことを2人組で話し合い、自己認識力や相手との関係性を磨くトレーニング、さらには自分自身を深く知り、モチベーションを高めるための「ジャーナリング」と呼ばれるトレーニングも行いました。

マインドフルネスとは、「心と脳の筋トレ」である

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マインドフルネスとはどんなもので、それがなぜフリーランスにとって有益と言えるのか。ポイントをまとめると、

・マインドフルネスとは、ビジネスマンにとって必要な「パフォーマンス」と「リーダーシップ」と「心身の健康」を同時に実現してくれるメソッドである

・現代人の集中力の持続時間は金魚以下である。マインドフルネスは仕事のパフォーマンス向上に最も重要な集中力を高めてくれる

・マインドフルネスを習得するためには、一点に集中する注意力とともに、自分の意識が今どこに向かっているかを俯瞰で見られる「メタ注意力」を持つことが必要である

ということでした。

マインドフルネスはハーバード大学やスタンフォード大学でも研究されており、その効果は脳神経科学によって裏付けられているそうです。

単に集中力を高めるだけでなく、創造性を高めたり、現代人が悩まされているストレスから解放してくれたりと、さまざまな効果があることも分かっています。いずれも、フリーランスとして活動する上で重要な要素と言えるのではないでしょうか。

もちろん、こうしたことは知識として持っているだけでは意味がありません。荻野さんが「心と脳の筋トレである」と言うように、継続して実践する必要があります。

MiLIでは定期的にワークショップを開催しています。興味を持った方は一度参加して、その効果を実感してみてはいかがでしょうか。

 

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