今、コミュニティを運営していたり、参加している方へ。
作ったはいいけど……。入ったはいいけど……。盛り上げるのって大変だなぁと感じるときはありませんか?
一部の人だけが頑張って疲弊してきたり、何かやりたいけど結局は傍観者になってしまったり。
そんな課題を解決するヒントになりそうなサービスが、今回ご紹介するコミュニティ運営に特化したグループウェア「KOU」。
KOU inc.フリーランスPR・マーケティングであり、同アプリ内で多くのコミュニティに参加している川上果穂さんに、KOUを使うメリットや今後の可能性について伺いました。コミュニティを盛り上げるヒントがちょっと見えてきましたよ。
◎川上果穂 大学卒業後、大手機械メーカーの営業を経験。もともと起業家に興味があったが、ザ・日本人的な働き方を一度経験してみたかったため。その後、京都のITベンチャーに転職し、そろそろ東京に戻りたいと思ったタイミングで大手の人材会社へ転職。社員数800名→社長1名→社員数8000名といろいろなタイプの会社を経験し、2019年よりフリーランスでKOU inc.のPR・マーケティングを務める。趣味は機械メーカー時代に目覚めたパンづくり。 |
Contents
コミュニティを盛り上げ、火を灯し続けるのって大変じゃない!?
もゆる:最近、いろいろなコミュニティが立ち上がり、入る人も増えてきたなぁと感じます。ぼく自身も運営者と参加者の両方を経験しているのですが、ちょっと課題に感じることがあって……そこで今日はKOU inc.フリーランスPR・マーケティングを務める川上果穂さんに話を聞きにきました。
川上果穂さん(以下、果穂):よろしくお願いします。
もゆる:いきなり本題ですが、今日のテーマは「コミュニティを盛り上げ続けるのって大変じゃない?」問題です。
果穂:コミュニティは多産多死のような状況がありますからね。作ったはいいけど、うまくいかず続かないことはよくありますよね。
もゆる:そうなんです。立ち上げたリーダーや一部の人だけが楽しんでいても、その他の多くのメンバーが幽霊部員みたいになってしまったり、仕事ではないので頑張っても報酬のリターンがなくモチベーションの維持が難しかったり、やっているうちにいろいろな壁にぶち当たるのはよくあるパターンです。
果穂:コミュニティを継続して火を灯し続けるのは大変ですよね。「KOU」はそんな課題を解決する1つのツールとしてお役に立てると思います。
もゆる:そう思いお声がけしたのですが、まずはぼくも含め「KOUとは何?」 みたいな人もいると思うので、どんなサービスか聞いてもよろしいでしょうか?
果穂:はい。KOUは、コミュニティ運営者や参加者の交流プラットフォームを提供しています。
具体的には、コミュニティ内で使える「おかね」や「ラブ(ありがとう)」を見える化し、それらを双方でやりとりすることでコミュニケーションを活性化する仕組みで、この循環を私たちは感謝経済と呼んでいます。
もゆる:感謝経済……面白い仕組みですね! この「おかね」は実際に換金できたり、実社会で使えたりするのですか?
果穂:いえ、使えません。仮想通貨などと違い現金には換金できず、あくまでKOUの中でだけ使用できるコインです。
これは日本の法律によるところもありますが、私たちとしても非金銭のコミュニティ経済を構築することで交流が豊かになるかの実験の意味もあるんです。
KOUを活用する3つのメリット
もゆる:ますます興味が深まるばかりですが、KOUを使用するメリットを教えてください。
果穂:以下、3つにまとめてみました。
- だれかのポジティブな行為や感謝が可視化される
- 仲間のスキルや人柄、コミュニティへの貢献が見える
- 出会いと発見が増え、コラボレーションの機会が増える
1つずつ説明していきますね。
■だれかのポジティブな行為や感謝が可視化される
KOUでは、コミュニティへの貢献度を可視化する仕組みとしてコインやラブ(ありがとう)をメンバー内で交換し流通させています。
コミュニティの参加すると1人50,000コインが渡されますが、どんなことに感謝し、その際に渡すコインの数などのルールを決めるか決めないかはコミュニティごとに委ねられていて、私たち運営からの指定はありません。
結果的に、積極的に発信するコアメンバーと参加に消極的だった人がコインやラブをやりとりすることで熱量が伝染していったり、些細なことにも「ありがとう」の感謝が生まれるため、利用者からは「“ありがとう”がたくさん詰まっているこのアプリを開くだけで幸せ」という意見もいただいています。
些細なやりとりにコインやラブをやりとりすることで、ほっこりあたたかさを感じられるんですよね。
■仲間のスキルや人柄、コミュニティへの貢献が見える
コインを受け取る、渡す、双方のやりとりの総数(活性化の数)によってコミュニティごとにランキングづけがされる仕組みを取り入れています。
渡すだけのアクションも評価されるのは、発信しない人がコミュニティから離脱しないための施策でもあるのですが、このようなランキングがあることで貢献度が可視化され、コミュニティの活性化にも繋がっています。
■出会いと発見が増え、コラボレーションの機会が増える
KOUは、同じ関心軸で集まったクローズドのTwitterみたいなものだと思っています。
コミュニティ内のメンバー同士のやり取りが見られるので、参加者の人となりがわかります。例えば、シェアハウスのコミュニティでは「料理教えてくれてありがとう」とコメントがついていたら、料理得意な子なんだなとわかるみたいな。
他にも、あるコミュニティでは多拠点で同時にオンライン飲み会を開催したり、KOU内のコメント欄で自己紹介や大喜利などのやり取りをして盛り上がったりコラボレーションの機会が増えています。
私も複数のコミュニティに参加しているのですが、KOUの面白いところとして所属するコミュニティによってプロフィールを変えられるため、ダイエットコミュニティでは匿名で、お仕事コミュニティでは実名で仕事のやりとりをしたり、場によって見せたい顔を変えたいという希望にも対応できます。仕事の依頼など非金銭のやりとりに収まらないことが発生した場合は、各自でお金の交渉をしたりと使い方はある程度自由ですね。
KOUはどんな人が使うといいの?
もゆる:今までなかったサービスなのでいろいろな使い方ができそうでワクワクします。実際どういった方が利用されているのでしょうか?
果穂:若い世代が運営しているコミュニティは使い方が上手いなぁと思っています。例えば、新しく参加してきた人に対し、コインを使ってコミュニケーションをとるなど、コミュニティに馴染むためのツールとして使っている傾向にあります。
でも、本当にいろいろな使い方ができると思っていて、現在はゲストハウス、読書会、フリーランスギルド、企業のプロジェクトなどユーザーは多岐にわたっています。
もゆる:その中でもコアターゲットはいるのでしょうか?
果穂:これからファンコミュニティを作りたい方や、既にコミュニティを運営していて、より多くの方に存在を知ってほしいと思っているけどコミュニティの運営に力がまわらない方ですね。
そんな方々にとってKOUを使うメリットは、積極的なファンが先頭に立って新しいファンを引っ張ってくれることです。SNS(1対Nのコミュニケーション)と違い、N対N(多対多)のコミュニケーションを生むことで自然消滅を防げるアプリなので、火をつけやすいといいますか。
もゆる:なるほど。コミュニティの発起人だけではなく、積極的な参加者が先頭に立って盛り上げてくれるツールになりそうですね。
果穂:はい。私たちはコミュニティの盛り上げ方を「たき火」のように考えています。「燃えあがる薪(エンゲージメントが高い人)」と「火がついてない薪(エンゲージメントが低い人)」までグラデーションを許容し火種のそばの薪から徐々に燃やしていきます。
もゆる:それをするには、コミュニティ運営を円滑にするコミュニティマネージャーは最初は必要ですよね。
果穂:そうですね。火が消えないように薪をくべていくファイヤーキーパーのような役割を担う人は必要で、KOUの活用方法も最初は迷走しがちなので、方向付けをコミュニティマネージャーが行うとその後も運営しやすくなります。
でも、最終的な理想はメンバー同士で運営することができ、マネージャーが必要なくなることかなとも思っています。
新しい発見やご縁が生まれるツールとして常に変化していく
もゆる:そもそも、どのようなきっかけでKOUが生まれたのでしょうか?
果穂:神奈川県相模原市藤野地区の地域通貨「萬(よろず)」の運用を参考にしました。この地域でしか使えない通貨で、同じコミュニティで同じ概念が発生していれば通貨として価値になるとヒントを得て、地域で運用されているものを都会に持ってきたらどうなるか?という実験から生まれました。
もゆる:面白いですね。地域から都会へ。最後に今後のビジョンを教えてください。
果穂:KOUがあることで新しい発見やご縁、今まで知らなかった出会いが生まれてほしいですね。オンライン、半オンラインなど新しいコミュニティの形が生まれたら面白い。
でも、正直2年後、3年後どうなっているか予測ができないところが面白いところで、今は一旦コインという形はとっていますが、そもそも「ありがとうの数を数値化する必要はある?」「街や植物が育つ形で見せていくのもいいかも」など、やり方は変化していくかもしれません。
ぜひ実際にKOUを使いながら、コミュニティの成長とともにそんな変化も楽しんでいただけたら嬉しいですね。
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