アドレスホッパーとして働くために意識している3つのこと:地域の暮らしを体験できる「TABICA」運営 細川哲星さん

「人と人をつなげる」という理念のもと、社会課題を解決するために様々な事業に取り組んでいる株式会社ガイアックス(Gaiax)

Vorkers調査で「風通しのいい会社ランキングで1位」になるなど、アントレプレナーシップな企業文化を育てている会社です。

今回は、そんな同社のサービスの1つであるTABICAを運営し、地方創生室 室長を担っている細川哲星さんのワークスタイルをご紹介します。

現在は家を手放し、日本全国を転々としながら働くアドレスホッパー(住居(Address)を次々と移動する人(hopper)という2つの言葉を組み合わせた造語)に。

そのスタイルのメリットやデメリット、これからそんな働き方を実現したい方に向けてのメッセージをいただきました。

旅を通して「人と人をつなげる」サービス、TABICAを提案

もゆる:まずはガイアックスに入社した理由から教えてください。

細川さん(以下、細川):新卒入社の6割が辞めた後に起業している、そんな会社なんです。私が入社する前、当時ガイアックスにいた社員の方々が一人一人個性的で、自分のミッションや夢をもとにビジネスをされていて。それがカッコよくみえました。自分もそうなりたい、と思って、憧れの気持ちで入社を希望していました。

もゆる:独立志向の方が多くて、人材輩出企業「ガイアックスマフィア」と呼ばれてますよね。とても自由な社風の会社という印象があります。

細川:そうですね、退社して起業される人も多いのですが、会社が起業を後押しする制度も整っていて、学生インターン時に自分の事業を創り入社1年目で起業したり、事業部を成長させた後にカーブアウトして上場を目指したり、と柔軟な働き方ができる組織で、入社年次や年齢に関わらず、尊敬しているメンバーもたくさんいます。

私自身は学生時代に、イベントの企画や、シェアハウスや学生団体の運営、仏教修行など、ただただやりたいことをやってきたという感覚で。ビジネスについて学生時代触れてこなかったので肌感をつかんで自分も事業を作っていきたい、と思い、ガイアックスに新卒で入社しました。

もゆる:入社後はどんなことをされていたのでしょうか?

細川:法人向けにデジタルコンテンツの月額レンタルサービスの事業に配属され、企画営業をしていました。大手企業のHPやキャンペーンで使うゲームや診断系のコンテンツを用途に合わせて企画提案する、という仕事でした。

もゆる:現在の御社は一般ユーザー向けのサービスや地方創生事業を行なっている会社というイメージもあります。

細川:私が入社した当初は法人向けの事業がメインだったのですが、そのノウハウを活用して、会社のミッションである「人と人をつなげる」に近しい事業ドメインとして、CtoCも推進して行こうという方針を掲げ、私も社内のビジネスプランコンテストでユーザー向けのサービスである「TABICA」を提案しました。

もゆる:旅を通して「人と人をつなげる」サービスですよね。使っています!

細川:ありがとうございます。

もゆる:詳しい話はこちらの記事に譲るとして…

>地域で体験を提供する「TABICA」のホストは、楽しみながら稼げるって本当?

今回の取材の本題は、細川さんの現在のワークスタイルについてです。なんでも家を手放しているとか?

細川:はい。2019年4月から、家をなくし、定住にこだわらず、 移動を暮らしの中心において各地を転々としながら生活しています。※取材時7月後半

アドレスホッパーをしながら働くメリットデメリットとは

もゆる:話題のアドレスホッパーですね。そのワークスタイルになった背景も教えてください。

細川:TABICAをはじめた直後は、関東中心で事業をスタートしていたので、社員やインターン同士で東京の寮にみんなで住んで、密な関係性の中で仕事をしていました。

ただ、徐々に全国展開する上で、自治体との提携で地方の方々と一緒にお仕事をさせていただいたり、日本全国で体験を提供いただくホストの方々向けに説明会やワークショップを開催したりなど、業務の関係でいろんなところにいく必要性が出てきました。

みんなで地方に行く訳には行かないから、一人で行くことも多い。そうなってくると、そもそもが、マネイジメントをするのも、されるのも、離れたところからしないといけなくなりました。今まで通りでは難しい。

もゆる:なるほど。

細川:そういう状況だったので、どこにいても成果が出せるリモートワーク中心のマネイジメントに切り替え、徐々に自由で個人に責任がある働き方に変えていきました。

どこででも働いて良いとなると、私の仕事って東京にいても仕方なかったりするんです。「おい、なんで細川が東京にいるんだよ」って話になってきて(笑)。

働く場所について、何も考えずに一箇所にいるくらいなら、移動しまくっていろんなとこに行って、いろんな人と仕事した方がいいんじゃないか、と。それで、LCCやバスを駆使して移動したり、ゲストハウスやカプセルホテルを駆使して泊まっていたら、逆に東京に1度帰るという移動が面倒になってきて……(笑)

もゆる:わかります。私も旅にでながら仕事をしていると、なんで東京に戻るんだっけ? と感じる時があります。

細川:もう1つのきっかけは、ガイアックス出身の先輩起業家が立ち上げた、ADDressというサービスができたことです。

もゆる:月額4万円で日本全国住み放題のサービスですよね。

細川:はい。ADDressは全国に拠点があり、そこにはすでにコミュニティもある。一人移動は結構な孤独ですから、コミュニティがあるのはめちゃいいなぁと。そんな場所に住んでみるのは面白そうだと思い会員になりました。

もゆる:実際にアドレスホッパーをしながら働くメリットデメリットはどんなところにあると感じますか?

細川:そうですね。私が感じているところでは、以下のようなところでしょうか。

【メリット】
・どこでも、いつでも働けるため、自分らしいライフスタイルが作りやすい
・社員の机や椅子やオフィス代などの固定費を下げることができる
・通勤時間を好きなところに移動する時間に変えられる(満員電車に乗らずに済む)
・社外の人との交流が増える

【デメリット】
・ネット環境での意思疎通は、情報量が少なく相手の温度感を把握することが難しい
・社内コミュニケーションが少なからず減る

組織内の文化づくり、は課題だと思います。一緒に住んでいるときは、隣でエモい話をしていたけど、その量は完全に減ります。社内コミュニケーションツールであるslackやメンバーも見ているSNSに、テキストだけでもできるだけ感情を伝えるようにエモい発信を日々していく、合宿を企画して長い時間を過ごすなど、ここは手を打たないといけないですね。この前、合宿をしてリモートで一緒に働いていたけど会うのは初めましての人もいましたし。

もゆる:なるほど。細川さんは、現在ではいろいろな拠点を移動しながら働き、暮らしていますが、そのスタイルをうまく行なっていく上で意識していることはありますか?

細川:私の場合、大きく3つあります。

1.荷物の軽量化
2.移動時間の有効活用
3.ひとりの時間の攻略

日常に変化のある暮らしをしていく上での工夫とは

もゆる:私も旅しながら仕事している人なので、とても興味と共感を得られる3つです。詳しく教えてください。

1.荷物の軽量化

細川:基本的には、自分の着たい服を4日分持参し着回しています。このリュック1つで生活しているんですが、好きなものだけしかもっていないから気持ちがいいんですよね。TABICAがTシャツが4枚中3枚です。(笑)他の衣類はレンタルスペースに保管し、必要な時だけ取り戻せるWebサービスを活用しています。

2.移動時間の有効活用

細川:移動中は、睡眠の時間、読書の時間、映画の時間にあてています。仕事で使うツールは全部スマホで見れるように設定しているため、長文の文章を書く、資料を作成すること以外は、基本スマホで完結させにいっています。あとは、ノートに考えをまとめることが日課で、1日1枚一旦吐き出し、たまに見返しています。家と会社との往復ではない生活をしていると、頭の中のアイデアを一旦外に出すことで、新しい発見が生まれることもあります。

3.独り時間の攻略

細川:移動しながら仕事するって、わりと孤独なんです。移動した先に知り合いがいないとさらに。そのため、私の場合はTABICAで体験を探したり、ADDressには家守という役割の人がいるため、近隣の人を紹介して飲みにいったりしています。地方の方の影響で、今年になってサーフィンをはじめました。ADDressの物件が、海の近くにあるため、朝サーフィンをして仕事する、みたいなことにもチャレンジしたりしました。

今まで出張だと、ホテルに入っちゃえば現地の人と触れ合わないのが普通でしたが、現在では同じく移動している人とのコミュニティに入れるのが魅力に感じています。いろんな人と出会う中で、できるだけ初対面でも仲良くなろうという意識が上がりました。そういう人の方が絶対得をしていると思うし、早く仲良くなった方が何事も早く進むんですよね。私ももっと、初対面の人でも旧友のように接したいです。それが、今の目標です。

もゆる:素敵ですね。人生の豊かさが上がるのを感じます。最後に、細川さんみたいなライフスタイルを送りたい人や働き方に興味がある人へのアドバイスをお願いします。

細川:アドバイスなんで恐れ多いのですが、私はランダムにいろいろな地域に行くので偶発的な出来事を楽しみにしています。変わることが刺激になる。でも、すぐにはそんな生活はできないよという人も多いと思います。

そこで例えば、会社からの帰り道を時々変えてはいかがでしょうか。私は同じ拠点に一週間いることもありますが、帰り道に、今日は神社を通って帰ろうとか、自転車で帰ろうとか、バスで帰ろうとか、毎回コースや移動手段を変える小さな工夫をするだけで、気分が変わります。小さなアクションをすることで、自分の中の「気分を変える」という感覚でしょうか。ぜひ、変えること、変わることを一緒に楽しんでほしいです。

もゆる:変化を日常に入れて、それを楽しむって大切な考え方ですよね

細川:それで、仲良くなって一緒に移動したいです。一人移動は寂しいので一緒に田舎で作業したりしたいです(笑)。

 

こちらの記事もどうぞ。

>地域で体験を提供する「TABICA」を運営しているので、どんなサービスなのか聞いてきましたよ。
http://moyulog.com/tabica-hosokawatessei/

 

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