「自分が望んだ通りの人生を送っていますか?」 と質問されたら、あなたはなんと答えるでしょうか。
もしかしたら、自信を持って「YES」と答えられる人は、そう多くはいないかもしれません。
実は、今回インタビューをさせていただいた、作家・奥平亜美衣さんも、まさにそんな一人でした。
しかし、ある本に出会い、考え方を変えたところ人生が激変。ごくごく普通の会社員だった彼女は、それまでに思い描いていた理想を全て叶え、子供の頃からの夢だった作家に転身! 現在は大好きなバリ島に移住し、本を書きながら暮らしています。
奥平さんは、どのように理想を現実化していったかーー。現在に至るまでのお話を、聞かせていただきました。
奥平亜美衣 1977年、兵庫県生まれ。お茶の水女子大卒。大学卒業後、イギリス・ロンドンに約半年、インドネシア・バリに約4年滞在後、日本へ帰国。ごくごく普通の会社員兼主婦生活を送っていたが、現在は会社員生活に終止符を打ち、2015年には再度バリ島へ移住し執筆業を中心に活動中。LINEブログ:https://lineblog.me/amyokudaira/ Amebaブログ:https://ameblo.jp/everything-is-all-right/ facebook:https://www.facebook.com/amy.okudaira.1 |
Contents
自分らしく生きている感じがしなかった、会社員時代
大学卒業後、周りの友人達は普通に就職していく中、私は日本で働くイメージが持てませんでした。
そこで海外へ飛び、ロンドンに半年、その後インドネシアのバリ島で4年、現地で働きながら生活していました。でも、20代後半になり現地の男性と結婚したこともあり、日本で安定して働こうと帰国。英語を使って東南アジアと関わる仕事がしたかったので、貿易会社に就職しました。
ところが、私は日本で会社員をすることが向いていなかったんです。
大好きな東南アジアと貿易をする会社だったので楽しい面はありましたが、すごく充実していたかといえば、そうではなかった。土日のためだけに平日を殺して仕事をし、お金のため、生活のために働いているという感覚でした。
また、休みを取るのも必死で趣味の旅行がほとんどできない。夫はバリ出身なので、たまには故郷に帰りたかったのですが、1年に1回帰れればいいほう。もし帰れたとしても、1週間程度しか休みがとれない。普通の暮らしはできるけれど、やりたいことが全部できるかといったら、できない。自分らしく生きている感じがしませんでした。
人生このままでいいのかな、もっと自由にやりたいことをやって生きたいなという想いが日に日に募っていったのです。
ある一冊の本との出会いが、変わるキッカケだった
日本で会社員をして8年ぐらい経った頃、『サラとソロモン』という本に出会いました。自分の考え方次第で、現実も変わるという内容の本でした。
実は、自分の内面が外に反映するということは、子供の頃からなんとなくわかっていました。
例えば、小学校2年生の時に友達から車酔いをしたという話をされました。私はそれまでこの言葉を聞いたことがありませんでしたし、酔ったこともなかった。でも、その話を聞いた数日後、車に乗った時に初めて車酔いを体験したんです。
「もしかしたら、考えていることと現実は繋がっているんじゃないか」その時から、なんとなく思いはじめていたんです。
また、小学校、中学校の時は器械体操をしていたので、跳び箱や平均台、床運動などでよく演技をしていました。その時も、自分でできないと思っていると本当にできないんですよね。でも、自分はできると信じていると、できる。子供の頃からそういう経験をしていたので、内面と外面は繋がっているんだろうなということは、なんとなくわかっていました。
でも、そもそも「できると思うこと自体」難しかったワケですよ。例えば、私は昔から作家になりたいと思っていたのですが、そんなのできっこないと思って挑戦したこともなかった。でも『サラとソロモン』には、「できると思うようになる方法」も書いてあったのです。そこで、「ここに書いてある通りにやってみたら、本当に理想が現実になるかもしれない」と思い、実験することにしました。
実験をはじめて半年後には、自分を取り巻く状況が激変した
『サラとソロモン』によると、物事は見方次第。
何事もプラスに考え、いい気分を選択することで、自分にとって良いことが引き寄せられる。それが積み上がっていくと、「できると思える自分」にもなれ、気づいたら理想の状態になっていると書いてありました。
そこで、ちょっと嫌なことが起きた時、いい気分でいられるよう工夫してみることにしました。例えば、私は通勤の満員列車が嫌で嫌でしょうがなかったんですが「何かいいことないかな」と探してみました。当時、京急線に乗って通勤していたのですが、この「いいこと探し」をはじめたら、電車から富士山が見えることに初めて気づきました。すると、毎朝窓から富士山を見られることで、満員列車ですら楽しみになりました。
会社の仕事もイヤイヤやるのではなく、ちょっとでも自分が楽しめたり、充実感を得られるよう、工夫して働きました。
そういう風に考え方を少しずつ変え始めたら、3週間後のある日、人事から「来年から、年間休日が増えます」とお知らせが。
「これはすごい!」と思って続けていったら、半年後には毎月タイやマレーシアなど海外出張に行けるように。もちろん、貿易の会社なので海外出張というもの自体はあったのですが、古い体質の会社だったので、毎回男性社員が担当していて、女性社員が出張に行くことはほぼゼロでした。それが、急にタイにいたベテランの経理担当が退職されて、当時本社で経理をしていた私が抜擢され、毎月出張に行けるようになったのです。
また、この実験を始めて以来、試したことや、変化したことを日々ブログに綴っていました。ブログを書きはじめた当初から、これが本になったらいいなと思うことはありましたが、出版関係の繋がりは全くなかったし、どうやった出版できるかも分からない。それまでの私だったら、どうせ無理だろうと思って、何もしなかったと思います。
でも「これも考え方次第。ブログを書きながら、できることはやってみよう」といろいろ調べたところ、出版社に繋いでくれるサイトを見つけたので、試しに企画書を送ってみました。すると企画が通って、本の出版が決まったのです。ちょうど海外出張ができるようになったタイミングと同時期でした。考え方を変えただけで、半年でちょっと前だったら考えられないような状況になったのです。
出版した本がベストセラーに! その後退職し、大好きなバリ島へ移住
初めての著書『引き寄せの教科書』は、小さな出版社から出したので、特別なプロモーションはしませんでした。また、当時の私のブログは読者数1000人程度で、そこまで影響力のあるブログではなかったのに、「誰でも再現しやすい、引き寄せ本」と評判を呼び、ベストセラーになりました。
おかげで、様々な出版社から次の書籍執筆の依頼をいただくまでに。しかし、会社員をしながら本を書くことは時間的にも体力的にも難しかったので、執筆業に専念するために、会社を退職しました。
もちろん会社を退職することに対し、すごく不安はありました。今、執筆のオファーが来ていたとしても、未来の保証なんてないですから。でも、別の見方をすれば、それは会社員も同じ。いつリストラされるかなんてわからない。
それに、これだけオファーが来ているのに、私が最もやりたかった本を書くことに全力投球しなかったら、一生後悔すると思いました。かなり勇気はいりましたが退職の決断をしました。そして、会社を辞めて約1年後、またバリ島に住みたいという思いは以前からあったので、家族でバリ島へ移住することにしました。
実際にバリで作家業をはじめてみて、仕事は途切れないし、むしろ収入は会社員時代の数倍に増えました。今思えば、なんであの時あんなにも悩んでいたんだろうと思うほど。今は理想の生活です。本を書いて生きていくこと、海外に住むこと、海外と日本を行ったり来たりして仕事をすること、経済的・時間的制約なく自由に旅行にいくこと、これが私の夢だったのですが、全部叶ったのです。
とはいえ、会社員を辞めてから最初の3年間で、20冊を超える本を出版したのでとても忙しい時期もありました。でも、好きなことなので、辛くはないんですよね。それに最近では、他のプライベートの時間も確保するため、執筆は1日に3-4時間程度。会社員時代から見たら、ありえない暮らしなんですよ。
それだけ聞くと中には「それは、あなたの運がよかっただけでしょ」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。でも「こうしたい」という理想を思い描いて、気持ちをできるだけいい状態に保つということを続けていけば、誰でも少しずつ現実が変わっていくのです。自分自身が、自分の現実を引き寄せているのですから。
自分の理想に近い生活をしている人が周りにいないか、探してみよう
もし、それを実践し続けても、なかなか現実化しないとしたら……「本当に叶うわけがない」と心のどこかで思っているから、かもしれません。そういう方にオススメしているのは、自分の理想に近い生活をしている人が周りにいないか探すこと。
例えば、私は会社員時代、時間に縛られずに働きたいと思っていました。そこで「近くに実現している人、いないかな」と探し始めたところ、同じマンションにフードライターをやっている奥さんとカメラマンをしている旦那さんのご夫婦を見つけました。意識を向けただけで、自由な働き方をしている人達が身近にいることがわかり、より具体的にイメージできるようになったのです。
自分の理想を思い描いて、それを実現している人が近くにいないか探してみることが、まずは第一歩です。実際にそういう人を見つけたら、「私にもできるかもしれない」と思えるようになりますから。この「できるかも」と思えることが、何より大切なんです。
ちょっとでもワクワクしたら、まずやってみる
「自分の理想や、やりたいことが分からないんです」という声もよく聞きます。もしかしたら、小さい頃から「~すべき」という周りの常識に抑えられて、気づきにくくなっているのかもしれません。
そういう方には、「ちょっとでもワクワクしたら、まずはやってみる」ということをすすめています。もし、やってみて「何か違うな」と感じたなら、それはそれで全然いい。それが後に経験として活きるし、自分が本当にやりたいことに繋がる可能性だってあるのだから。
例えば、あなたが「自転車で日本一周をしたい」と思ったとします。そこで挑戦した結果「何か違うな」と感じたとしても、旅の途中で誰かに出会って、本当にやりたいことのヒントが見つかるかもしれない。チャンスって意外なところからやってくるもの。だからピンときたら、何でもいいからやってみた方がいい。
みんな最初から正解を探そうとするんですよ。でも、正解は後からわかる。私も書くことが好きで今は本を書いて暮らしていますが、もしかしたら数年後は違うことをやっているかもしれない。それはわからない。結局、後になってからしかわからないんです。
今の時点で明らかなのは、「なぜかワクワクする」とか「気になる」という感情。そういう、今感じている感情を大事にして行動していく。それを続けて、本当に「これだ!」と思えるものが見つかったら、不思議とそれで生きていけちゃうんですよね。みんな、見つかる前に止めちゃうだけです。
日々の小さなところから、考え方を変えていこう
人は目の前の現実を見て、それに合わせて「人生ってこんなものか」と妥協しがち。
でも、理想を思い描いて、日々いい気分を選択していけば、ちょっと時間はかかるかもしれませんが、確実に現実が変わっていきます。
そのために、特別なことはしなくてもいいんです。
毎日の食事を美味しいなぁと感動して食べるだけでも、少しずつ変わっていきますから。そういう小さなことを続けていくだけで、どんどんいいことを引き寄せていき、不思議なことに気づいたら理想の状態になっているんです。すべては考え方次第。考え方が変わると、自然とその人が発する雰囲気や行動も変わって、現実が動き出します。まずは日々の何気ないところからでいいので、はじめてみてください。
「引き寄せ」の教科書: スッキリわかる!「思考が現実化する」しくみと方法
アルマット
売り上げランキング: 37,485
KADOKAWA (2017-09-01)
売り上げランキング: 1,031
最新情報をお届けします
コメントを残す