107歳まで生きる確率50%!? 「LIFE SHIFT」から紐解く、これからの時代の働き方とは

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100歳以上生きると考えたことはありますか?

なんでも、2007年に生まれた日本人は、107歳まで生きる確率が50%あると試算されているそうです。

本来なら長寿化は嬉しいことですよね。

でも、嫌嫌仕事をしていたら、これから何歳まで仕事の奴隷にならないといけないのか……さらには、定年がないフリーランスは、いつまで働いて、いつからリタイアになるのか……。

考えてみるとゾッとしませんか?

もしくは、いまいちピンとこない人も多いことでしょう。

そこで、「100年時代の人生戦略」が必要となってくるわけです。

今回の記事では、リンダ・グラットン著「LIFE SHIFT」をテーマに、株式会社Warisと本の要約サービスflierが企画された読書ワークショップに参加し、これからの時代を生きるヒントを探ってきました。

Contents

「LIFE SHIFT」の紹介

ところで、「LIFE SHIFT」は読んだことはありますか? 今回、イベントを主催したflierから、本書の要点を抜粋してみました。まだ、読んだことのない方は、ぜひチェックしてみてください。

長寿化により、ステージの移行を数多く経験する「マルチステージ」の人生が到来する。人生の選択肢が多様化するため、自分のアイデンティティを主体的に築きながら、人生をどのように計画するかが問われる。

今後は、金銭的な有形の資産と、家族や友人関係、知識、健康といった「見えない資産」とのバランスをとることがますます重要となる。「見えない資産」は生産性資産、活力資産、変身資産の3つに大別される。これらに投資を続け、自らを再創造することが実り多い100年ライフには欠かせない。

 

LIFE SHIFT(ライフ・シフト)

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パネルディスカッション

「LIFE SHIFT」の考え方を深めるパネルディスカッションは、株式会社HARES代表取締役 西村 創一朗氏と、株式会社Waris代表取締役/共同創業者 田中 美和氏によって行われました。

西村様

西村 創一朗氏
株式会社HARES CEO / 複業研究家。2016年12月末に株式会社リクルートキャリアを退職し、独立。副業・パラレルキャリアの普及を目指した活動を行っている。専門領域は人事・採用/マーケティング/ビジネスプロデュース。

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田中 美和氏
株式会社Waris代表取締役/共同創業者。日経BP社で雑誌「日経ウーマン」の担当記者として女性のキャリア・ライフを広く取材。フリーランスを経て、2013年にプロスキルを持つ女性にプロジェクト型ワークを紹介するWarisを共同創業。

100年ライフを前向きに考えるために、どのような発想の転換が必要か

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西村さん
日本には既に60歳、65歳定年というものがありました。だから、100年働ける時代というとネガティブに捉える方も多いかもしれません。でも生涯現役ということは、やらないといけないことをひたすらやり続けるのではなく、やりたいこと、本当に求められていることをやれるという発想の転換をするとシンプルでいいのかなぁと思っています。

ぼく自身、以前はリクルートという会社で営業としてやりがいを持って働いていたんですが、決められたソリューションを提案するより、新しい事業の立ち上げもやってみたいと思っていました。

でも、普段の仕事もあって子育てもあって、限られた時間の中でできることってなんだろう? と考えた時に、まずは週5時間でも10時間でもいいので学生の頃から好きだったブログを使って情報発信しようと。

そこから、空いた時間を使ってとにかく発信し続けていたら、どんどん人とも繋がり、仕事でできることも大きくなっていきました。

田中さん
西村さんにとって、ブログによる情報発信がキーになったんですね。
西村さん
そうですね。やりたいことをやるためには、自分に向いていることをやることは大切だと思います。みなさんご存知かもしれませんが「さぁ自分の才能に目覚めよう」という本があって、タイトルだけ見ると怪しいんですが(笑)本当にいい本だと思っています。

さあ、才能(じぶん)に目覚めよう―あなたの5つの強みを見出し、活かす
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IDを入れると自分の価値観からタイプがわかるようになるんですが、僕の場合は、収集師だったんです。これは何かというと、世の中にあるいろいろな情報を集めて価値を作り、誰にどのように伝えたらいいかを考えられる人で、まさに今やっていることにつながります。

田中さん
「LIFE SHIFT」にもありますが、これからは「自分自身を知ること」はとても大事ですよね。

私たちWarrisでは、フリーランスの方200人くらいに幸せについてアンケートをとったことがありました。大きなテーマは、雇われない働き方は本当に幸せなのかだったのですが、実は報酬の高さや作業時間の長短などは、幸せ度にあまり関係がないことがわかりました。

結果として見えてきたのは、自分の強みがわかっていて、その能力を存分に活かせているかどうか。なので、自分の強みを理解して発信していくことは、これからもっと大切になってくるのではないでしょうか。

時間の使い方で人生が決まる

田中さん
働き方改革・個人の働き方の多様化など、今の流れが望ましい形で加速していくために必要なこととは何でしょうか?
西村さん
まさに2016年から2017年にかけて注目されているテーマですよね。ぼく自身も、at will workという働き方のカンファレンスで「日本人は本当に働き過ぎているのか? 」というセッションのゲストスピーカーとして呼ばれたり、労働時間の上限規制などを求めるインターネット上の署名が4万人を超え、厚労相に署名提出を行ったりしました。

これはこれで大事な取り組みなのですが、仕事をするために生きるのはなく、本来はより良く生きるために働く必要がありますよね。

田中さん
そうですよね。逆になってしまうのではなく。
西村さん
だからこそ、ただ単に仕事の時間を減らすだけでいいのか? とも思っていまして、時間軸だけで考えるだけではダメで、自分自身が働くことで何を実現したいのかから、どんな仕事がしたいのかを考えないといけないなと。

さらには可処分時間(=自分の裁量で自由に使える時間)を増やしたら、空いた時間を消費するのではなく、誰にどんな貢献をしていくかといった、時間を投資に変えていくことが大事になってくると思っています。

田中さん
私は日経BP社で日経ウーマンを担当していた時に、タイムマネジメントの特集が好きな企画でした。その際に専門家の方々に聞くと、時間の使い方で人生が決まるとおっしゃっていたんですよね。西村さんの言うように、空いた時間をどう活用するかはとても大事で、それは例えば仕事でもいいし、プロボノ(※)の活動でもいいですよね。

※プロボノ(Pro bono)は、各分野の専門家が、職業上持っている知識・スキルや経験を活かして社会貢献するボランティア活動全般。

個人としての、自分の場所と時間を作る

田中さん
「LIFE SHIFT」の中で見えない資産がこれからは大事とありますが、西村さんはリクルートで勤めながら、パラレルワークで他にもいろいろと活動されていた中で、この資産をどのように築いていったのでしょうか?
西村さん
まさに見えない資産があったから独立できたと思っています。経産省も開業率を高めるには、副業・複業を通じていろいろな経験をすることが大切と考えていますが、ぼく自身、パラレルワークを最初にはじめた時は、お金を稼ぐことは考えていませんでした。
田中さん
そうなんですか!?
西村さん
副業・複業には自己ブランディングの視点が必要だと思っていて、会社の看板がないところで、個人としての自分の場所を作ることと、時間を作ることが価値につながると思っています。

そのためには、いかに仕事をしないようにすることも大事で、リクルートは忙しい会社でもあったので、別の場所でも仕事をしていると気持ちの消化不良を起こしてしまうんです。だから、週に1回は6時に帰ることや、帰りの電車の中で自分の好きなことであるブログを書いていました。

空いた時間にSNSを眺めているだけの人もいますが、自分の好きなことをアウトプットしていくことでフィードバックももらえるし、アウトプットをしているとやりたいことをブラッシュアップできるので、書いて発信して、書いて発信してを習慣化していくことで見えない資産を構築できたと思っています。

田中さん
西村さんの話を聞いていて思い当たる節があるのですが、会社勤めから、フリーランスや会社を立ち上げるなど独立や起業する時は仲間も必要ですよね。

私の場合は、SNSやブログといった情報発信よりもっとアナログな方法だったんですが、イベントで会う人、会う人に、私がやりたいことをひたすら話していました。そしたら、今の会社の創業メンバーを紹介してもらうことができたのです。

情報を発信していると繋げてくれる人に出会う、これもまさにこれからの時代に必要な見えない資産になっていくのかなと。

私の知り合いが、叶えるという漢字は口に十と書くと言っていたのですが、それくらい自分のやりたいことを発信していくことが大事なんだと感じました。

まとめ

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100年時代の働き方のヒントが、少しでもイメージできましたか?

70代、そして80代になっても働いている未来が来たら、今からでも本当にやりたいことをするために時間を使っていきたいですよね。

そのために、中長期視点に立って複業・副業を取り入れてみたり、自らのブランディングにつながる情報発信をしていく姿勢も大切かもしれません。

このメディア「SoloPro」でも、自分らしく生きるための手段として独立を考えたり、フリーランスとして活動をはじめた方にとって有益な情報をこれからも発信していきたいと考えています。

 

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