合同会社スゴモンが主催したライター勉強会の模様をレポートします。テーマは「フリーライターの仕事の請け方・断り方」。これからライターとして生計を立てていきたい人、ライターとしてどうキャリアを築けばいいか迷っている人へ、トークイベントの内容をお届けしたいと思います。
Contents
登壇者紹介
合同会社スゴモン代表 兼 ライター 松田 然 (まつだ もゆる)
ライティングとライター育成に特化して事業を運営している合同会社スゴモン代表。ライターとして「旅×仕事」をテーマに、自転車で日本縦断や海外を旅しながら働くノマドワーカー。ベンチャーから大企業まで1200社以上の取材・広告制作の経験や、起業・フリー・上場企業・海外と様々な働き方の経験を活かし、これからのライフスタイルのヒントを発信中。
株式会社YOSCA代表 宮嵜 幸志(みやざき こうじ)
1984年1月23日、東京都生まれ。2012年、株式会社YOSCAを設立し、Webコンテンツの作成をメインとした記事ライティングサービスを提供している。また、フリーライターに特化したクラウドソーシングサービス「フリーライターのよりどころ」を運営。3,000名を超えるライターとパートナーシップを結び、ライターの育成、執筆案件の紹介、編集業務を手がける。リモートワーキングを推奨し、オフィスを持たずにあらゆる場所、時間でも仕事ができる仕組みを取り入れている。
フリーライター 田尻 亨太(たじり こうた)
1982年6月11日、埼玉県生まれ。リクルート系の制作会社、某広告代理店、大手クラウドソーシング会社を経てフリーライターへ。これまで取材した会社は800社以上。作成した原稿は4000本以上。「働き方」や「キャリア」領域のライティングが好きで、「時間と場所にとらわれない」今の働き方が気に入っている。
お金・成長・仕事のやりやすさ……。仕事を請ける基準は何を重視する?
「そもそもライターって、どこから仕事をもらえばいいの?」
「どんな実績があればいいの?」
「単価を上げるにはどうしたらいいの?」
この勉強会では、フリーライターが直面しやすいこういった課題に答えるべく、登壇した現役のライターや仕事の発注サイドからのリアルな体験談が飛び交いました。
ただ、それだけだと成長できないので、編集者が間に入って細かくフィードバックがもらえる 編集プロダクション(※1)からの仕事も、多少単価が安くても意識して請けるようにしています。
※1 編集プロダクション…出版社や広告代理店などから書籍、雑誌等の編集実務を委託される企業。編プロと略称される。(引用元:wikipedia)
他には、在宅の主婦の方や、理由があって外で働けない方には、クラウドソーシングが向いていると思います。メリットは取材や営業がないという点。ただ、そういった案件は単価がめちゃくちゃ安いことが多いので、数をこなさないと稼げません。
ただ、ライター初心者だと、クライアントから直で請けたくてもそもそも繋がる機会が少ないなど選択肢が狭いので、まずは自分は何を重視するかを考えてみるといいと思います。
お金、成長、担当者との相性(仕事のやりやすさ)、自身のライフスタイル…人それぞれ優先順は違うと思いますが、何も考えずただ仕事を請けるだけという状態は避けたいですね。
単価を重視して仕事を請けまくっていたら、ストレスで死にそうになった
それに、何でも請けるフリーランスより、仕事を断れる方の方が、自分の軸があって、それがブランディングになって売り上げが上がることも多いと思います。理想のライフスタイルを送るためにも、まずは実績をつくる
たぶん今日、勉強会に来ているみなさんはライターとして生計を立てていきたいとか、キャリアプランやライフスタイルを確立していきたいって人が多いと思いますが、そのためには取材スキルがあるといいですね。つまり、ただ言われたことを書くだけではないスキル。とはいえ、興味はあるけど、経験がないからできていないっていう人が圧倒的に多いので、うちではそういった人に取材に同行してもらって、どう育つかを見たりしています。クライアントの課題に寄り添ったり、考えに共感できるかどうか
これからの時代、仕事を依頼されるWebライターは、発信力がある人
ただ、自分が何をやりたいかは、人から提示されるものではないので、しっかり自分自身で見つけてほしいですね。口で言うほど、やりたいこと探しは簡単ではないのですが(笑)
単価交渉よりも、信頼を得ることが先決
質問者 はい、私は芸能系の記事を書いている者です。普段、クライアントさんから最初に提示された単価で仕事を請けているのですが、ある程度クライアントさんとの関係が築けて、単価をあげてほしいと思った時は、どういった交渉をしていますか?
単価を上げることよりも、信頼を得ることが先かなって思っています。自分なしでは案件が回らなくなる状況まで関係をつくると、こちらが断った時に、「それだったらこの金額でやってくれない?」と言われて、勝手に単価が上がっていくんですよ。まずは信頼を得ることが先。
宮嵜 そうですね。私たち発注者側としては、当然他に代わりがきかなければ、単価の交渉には応じやすいです。
ただ交渉のタイミングはいつでもいいと思います。「この単価だとできないんですよ」って言われれば、エンドにかけあってみることもできるので。単価を上げるにも、企画出しからできますっていう提案の仕方があると、より交渉しやすいですね。
他には、クライアントの成果が何なのかを意識するといいと思います。売り上げアップなのか、集客なのか、Facebookのいいね数をどのぐらい増やせばいいかなど、求められる成果をクリアできれば交渉はしやすいと思います。
フリーランスライターは自らの好奇心を大切にしてほしい
私はまだ全然できていないのですが、心から湧き上がってくるものがある人は、ライターは楽しい仕事だと思うので、ぜひそこを意識してほしいです。
今日話したことがすべて正解ではありませんが、成長に繋がるからとか、どこでも働けるスタイルで仕事をしたいなど、自分の中に判断軸を持つことは大切かなぁと。闇雲に仕事を請けるのではなく、時には断ることも自ら判断できるようになれば、自分らしい生き方に、一歩近づけるかもしれませんね。
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