自分サイズの豊かさが見つかる場所。多拠点生活やワーケーションのススメ@岡山県真庭市

都内の狭い部屋で、パソコンを1日中眺めながら在宅ワーク。

たまに外出する際も、常にスマホとにらめっこ。

コロナ禍の影響でデジタルシフトした日常は、効率と引き換えに大切なものがぽっかりと抜け落ちた感覚を覚えた方もいるのではないでしょうか。

例えば、それは自然との触れ合いだったり、はじめて会う人との対面での交流だったり……そして、自分のココロが喜ぶ働き方をすることも。

今回の記事では、岡山県真庭市に6日間ほど滞在し、ワーケーションを実験した結果、自分サイズのちょうどいい豊かさを市内の”ところどころ”で発見できたので、そのレポートです。

同時に、みなさんが自分ごととしてwith/afterコロナ時代におけるワークスタイルのヒントを見つけてほしいと思います。

西の軽井沢とも呼ばれる真庭市とは、どんなところ?

まずは、岡山県真庭市について。西の軽井沢とも日本のスイスとも言われているそうですが、皆さんはどんなところか知っていましたか?

ぼくはほとんど知りませんでした。正直、名前を聞いたことがあるくらいで、場所もなんとなく把握していた程度です。

真庭観光局の公式サイトから地図をお借りすると、岡山県の北中部に位置し、市内は大きく5つのエリアからなります。

山・川・高原・温泉・歴史地区などそれぞれの地域に特色があり、景色や人の魅力も違っていたのがとても印象的でした。(今回は6日間で5エリア全てを回ったのでかなり早足です)。

真庭で多拠点生活やワーケーションの良さとは? その1

これ、ぼくが直近5年で、ワーケーションした場所をGoogleマップでマッピングした地図です。

これ以前にも47都道府県全てを自転車旅しながらリモートワークしたり、アフリカ以外の4大陸全てで旅×リモートワークをした経験があるので、何が言いたいかと言うとワーケーションが割と得意です。

そんなぼくが真庭で感じたワーケーションの良さはこちら。

仕事とリフレッシュする環境のバランスがとてもいい点。

日本全国、その場所その場所で魅力はあるのですが、真庭は本当に素敵なスポットが多かったなぁと感じました。

例えば……

自分で言うのもなんですが、絵になりますね(笑)※ほとんどパソコン広げてSNS見ているだけなのに。

真庭にはコワーキングスペースがないのが残念なところですが(取材時2020年11月時点)、宿のWi-Fiはどこも快適だったのと、ロケーションが最高なので気分転換しながらの作業や合宿には最適なスポットがたくさんありました。

蒜山高原をサイクリングし、勝山の街並み保存地区を散策し、西の横綱と呼ばれている湯原温泉郷で汗を流す。もう観光地としては100点満点なので、仕事と合わせて楽しめるかをぜひ工夫してみてください。

ちなみに、秘湯ショットは、無料の天然露天風呂「砂湯」です。気持ちよかったーー!

※写真については湯原観光協会に了承を得ております。

真庭で多拠点生活やワーケーションの良さとは? その2

ぼくは、自分にとっての豊かさを確認する作業、内省が大好きな部類の人間ですが、先ほども触れた通り真庭にはリフレッシュしながら内省するスポットがたくさんありました。

そして、もう1つ大事にしているのが対話。つまり人と会って話すことです。真庭では「人」との出逢いに豊かに生きるヒントに触れることができました。

まず最初に現地でお会いしたのが、真庭市役所に勤めている平澤 洋輔さん。

もともと東京の大手広告代理店に勤めていて、東日本大震災をきっかけに働き方を見直し、都会から岡山県の西粟倉村に移住。優秀な人が山ほどいる東京に必死にしがみついて何者かになることを目指すより、地方に目を向けてみたいと思い、人口約1500人の村に家族で移住したのだとか。

その後、地元のローカルベンチャーで働いていた際の当時のクライアントの1つ、真庭市に拠点を移す。その際に真庭市役所が自己PR型で職員を募集していたのをきっかけに、手を挙げ、今は公務員にというキャリアを歩んでいます。

これはあくまでぼく個人の感想ですが、面白いと思う地域には、都会でバリバリ働いていた人がいて、そういった方はご自身の体験の広さが、思考の振り幅の広さにも繋がり、何でも話せそうな心理的安全性が生まれる。結果、そんな人に関わる人たちもまた挑戦しやすくなり、この地に外から訪れたよそ者にとっても良い雰囲気に感じることが多いのです。

そんな平澤さんの言葉がとても印象に残っているのですが、真庭には地域ごとに独自の文化やコミュニティがあり、平澤さん自身はあえてどこかに肩入れすることなくフラットに関わっているのが印象的でした。

写真の人物は、勝山でレストラン「ろまん亭」を営むと同時に、真庭市交流定住センターの立ち上げや、一般社団法人コミュニティデザイン代表理事など様々な事業を手掛けている松尾 敏正さん。

いかにも美味しい料理を作りそうな方ですが、メインの仕事は事業家でありプロデューサー的な立場の人。

「ぼくも勝山に戻るまでは、大阪と東京は毎週行き来するような多忙な人でした。今は家族と田舎ライフを満喫しています。と言いつつ、やっぱりこちらでもいろいろやっています(笑)」と、お子さんたちの方に目をやりながらも充実した笑みがこぼれていたのが印象的でした。

ご出身地の真庭市にUターンしてからも精力的に動いていることが伝わると同時に、こういった方がいると、地域の中で自立した人が育ったり、他から来た人も地域に入っていきやすくなりますよね。

松尾さんのような方がいるから移住してきた、だったり、また違う方ですが、あの人がいるから出て行かないという声を聞けたのも印象的です。盛り上がっている地域の特徴の1つであり、重要なポイントなのですが、「人」に引力がある場所だと、ワーケーションや多拠点生活が楽しくなります。

こちらは、蒜山耕藝の高谷 裕治さん。もともとは神奈川県で社会福祉士として働いており、東日本大震災を機に理想の暮らしを求めてこの地に移住してきたそうです。

高谷さんがいるのは、蒜山の中心エリアから車で30分ほど走ったところにある中和(ちゅうか)地区。蒜山のリゾート感とは打って変わって山々が広がる神秘的な雰囲気の場所です。

人口700人程度の自然に囲まれた中和には、陶芸家に豆腐屋、蕎麦屋、うなぎ屋……手に職がある個性豊かな移住者が増え続けているそうです。このエリアで活動している人は、都市追求型社会から豊かな自然資源を生かした持続可能な暮らしへシフトしているのが印象的でした。

最後にご紹介するのは、東京からお母様と一緒に移住してきた関まさゆきさん。

東京柴又にて生まれ育ち、この地に来る以前の仕事は、家族経営で営む町工場。海外にも工場があり、従業員は外国人労働者も合わせ80人規模だったといいます。

しかし、時代の流れで年々ビジネスは縮小し、同時に会社の借金も膨らみ、ついには工場を手放すことに。その間はお金がないと生きられない”The資本主義”を都会で経験し、趣味だった飲み歩きの影響からも心身ともに疲弊していた時期もあったそうです。

家族で移住した先は岡山県の海辺、瀬戸内エリア。そこから、真庭の中和地区で開催されていた「なりわい塾」に定期的に通ったのち、美甘地区にお母様と二人で移住し、真庭市地域おこし協力隊としても活動していたとのこと。

この言葉の通り、もともと知り合いがいたわけでもない美甘地区にご自宅を構え、ときどき山から街に降りて仕事をしたり、草木創作作家として藁によるホタルかご制作なども行っています。

「いつかは、東京で草木創作の個展を開きたいですね」そう語る関さんの笑顔や、まだ自分が何にも染まっていない場所を1から開拓していく生き方も、魅力的に映りました。

真庭滞在を振り返ってみて

滞在中はもっと多くの方にお会いしたのですが、なかなか1週間だけでは深くインタビューもできず、またゆっくりワーケーションしたいと想っています。

真庭市が運営するMBJ(MANIWA BUSINESS JOURNAL)でも、記事にしているので、興味のある方はチェックしてみてください。こういうデザインのメディアを行政主導で運営できるのも、またすごい!

あなたの庭(=自分らしい豊かな暮らしや働き方)が見つかる街、真庭

そして、改めて感想を2つ。

まずは場所について。

最初に訪れた際は、西の軽井沢というキーワードで興味を持ったのですが、実際に行ってみたら、それはごく一部で、他のエリアも魅力に満ちていました。

これは、ぜひ行って確かめてみてくださいとしか言えないのですが、ぼくの中では想像以上でした。

岡山県真庭市の玄関口、久世で開催された夕食会で聞いた一言。

「あっ、この街は合いそう」と、すぐに思いました。

今、流行りのワーケーションなどはただ仕事をするだけなら、Wi-Fiが整った南国のリゾートホテルが快適かもしれません。

しかし、「人」との出会いに魅力を感じられれば、自分にとってのホームタウンのような場所になるし、自宅や会社でもないココロが豊かになるサードプレイスとして、また行きたくなるとっておきの場所にもなります。真庭はまさにそんなところでした。

もし、あなたがこの地を訪れる際は、ぜひ「人」からも何かを感じ取って帰ってきてほしいと思います。

ぼくは、ここで自分サイズの豊かさを見つられた気がします。

 

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