破産寸前、うつ病の闘病期間を経て年収1,000万のフリーランスへ。WEBマーケター・山田竜也さんが働き方をアップデートできたワケ(前編)

こんにちは! 恋する旅ライターかおりです。

安定して稼ぎつづけること。それは世のフリーランスにとって、重要度の高い課題のひとつ。フリーライター3年目の私も「ソロプレイヤーとしての安定した働き方」をいつも模索しています。

周囲にはフリーランスになったものの不安定な働き方をデメリットに感じ会社員に戻る人や、フリーランスに興味はあるけど飛び込むのが怖いという人が大勢います。

そこで今回はフリーランスの大先輩・山田竜也さんに会いに行ってきました! 2007年に独立しWEBマーケティングを中心に多方面で収入の柱を持つ山田さんは、現在年収が1000万円を超える希少なフリーランスのお一人です。2018年2月には「フリーランスがずっと安定して稼ぎ続ける47の方法」を上梓され、各所から反響を得ています。

山田さんのフリーランスとしての人生ストーリーを紐解きながら、安定して稼ぎつづけるフリーランスになるための考え方や戦略までを公開! 今なんらかの課題を抱えているフリーランスやこれから独立を目指す人たちにとって、「まさにこれがほしかった!」というエッセンスを詰め込みました。

〜山田竜也〜
同志社大学哲学科卒業後、3年半の会社員生活を経て、2007年にフリーランスとして独立。 フリーランスになった当初は900万円もの借り入れの返済に追われ自己破産寸前になったり、うつ病になって2年ほど実家で療養しながら仕事をしていたりしたこともあったが、 稼ぐための仕組みを身につけた結果、現在はずっと1000万円を超える収入を確保している。 専門分野は、Webマーケティング。成長スピードの激しいスタートアップや、NPO法人はとくに得意。 初期から支援している企業の数社は近々上場予定。 コンサルティング、広告運用、Web管理の他、自分の所有するメディアからの広告収入、セミナー講師、著書印税、イベント売上など複数軸の収入を持つポートフォリオワーカーでもある。 ペンネームの山田案稜としては、著書に『小さな会社のWeb担当者になったら読む本』(日本実業出版社)、『すぐに使えてガンガン集客! Webマーケティング111の技』(技術評論社)、『Googleアドワーズ&Yahoo!リスティング広告 最速集客術 ~SEMの極意』(技術評論社)他、共著に『世界一ラクにできる確定申告 』(技術評論社)などがある。
フリーランスがずっと安定して稼ぎ続ける47の方法
山田 竜也
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Contents

縁もゆかりもない東京でやむなくフリーランスに

かおり:フリーランスを選ぶ事情は人によって違いますが、私の周囲では「会社に縛られず自由に働きたいから」という理由が多い印象です。山田さんはなぜフリーランスに?

山田さん:僕は自らの意思ではなく、やむなくフリーランスになったんですよ。もともと関西の企業でシステムエンジニアとして働いていましたが、知人が東京で起業するにあたり仲間としてジョインして。でもトラブルの連続で放り出されてしまい、仕方なく1人でWEBマーケティングの事業を始めました。

かおり:当時はどのようなルートで仕事を獲得していたんですか?

山田さん:そもそも東京には縁がなく、しかも当時のSNSはmixiが主流でしたし、スキルをシェアしたり仕事上のつながりをつくったりできるコワーキングスペースもありません。WEBマーケティング業界のフリーランスもほぼいない状態で、仕事のルートもなければ参考にする人もいないという、ないない尽くし(笑)。

異業種交流会に行ったり、知り合いを紹介してもらったりして、なんとか仕事に食らいついたものの報酬は激安。とうとう貯金が底をついて生活費が回らなくなり、国からの融資を受けることにしたんです。

身体がついに悲鳴を上げた。それでも働かざるを得ない現実

山田さん:試行錯誤しながらビジネスモデルを立て直していったものの報酬は上がらず、引き続き条件の悪い仕事ばかりを引き受けていました。それでも毎月借金の返済を迫られ、支払えなければ即自己破産。気持ちも身体も追い詰められるなかで、ついに限界を超えてしまいました。

かおり:ガムシャラに働きすぎて身体を壊してしまうフリーランスは、私の周りにもたくさんいます。山田さんの場合はうつ病を患ったとのことでしたが、闘病中もお仕事をつづけられていたそうですね。

山田さん:ええ、毎月20万円を返済する必要があったので、毎日1〜2時間に限定して働いていました。僕の体調を理解して仕事を依頼しつづけてくれたクライアントさんが2社あり、その仕事で好成績を出せたこと、アフィリエイトである程度の収入を得られたことから、なんとか自己破産せずに済みました。

かおり:闘病期間はどのくらいでしたか?

山田さん:実家にこもっていたのは1年半ですが、トータル4年ぐらいは長引きましたね。うつ病って調子が良くなっても、嫌なことが起こると悪化してしまうんですよ。でも病気になったおかげで自分の身体と心のバランスの取り方を十分に把握することができたので、今となっては闘病経験は財産ですね。

仕組みづくりとコミュニティの構築で開いたソロのプロフェッショナルへの道

かおり:山田さんは病からの復帰後、フリーランスとして活躍の場を広げ、現在では年収が1000万円を超えていると、「フリーランスがずっと安定して稼ぎ続ける47の方法」に書かれていました。一定以上の収入を稼ぎつづける秘訣を教えていただけますか?

山田さん安定して稼ぎつづけるためには、仕組みづくりが必要不可欠です。僕の場合はスポット発注で請けていた案件を月額報酬型の商品設計に切り替えたことで、長期的に一定の収入を得やすくなりました。

たとえばライターさんなら毎月定額でメルマガやブログの執筆を請け負ったり、PR関係の文章の添削を月次の顧問契約的なスタイルで一気に引き受けたり、発想次第でいくらでも仕組みづくりにつなげていけると思います。

かおり:そうですね。WEBライターだと急に体制変更で更新がストップする、担当者が多忙で企画が進まない……なんてことも多いので、半年や1年など中長期に亘って契約できると収入にも心にも余裕が生まれますよね。

山田さん:そして、もう一つ大事な要素がコミュニティへの関わり方です。僕は得意なものではなく「好き」でつながれるコミュニティに属することをオススメしています。

僕自身はチャレンジ精神旺盛なスタートアップ企業に好感を持っていて、以前から彼らに無料でマーケティングのアドバイスをしたりセミナーを行ったりしてきました。そうやって損得考えずに好きな人たちにギブしていたら、彼らが多額の資金調達などをして成長したタイミングで大きな仕事を依頼してくれたり、クライアントを紹介してくれたりして。

といっても当時はギブしているというより、スタートアップの方々がどうやって事業を立ち上げて、ビジネスモデルを洗練させているかというプロセスを身近で見られることで、自分自身の知識や経験としていただいているという感覚でした。相手に対する感謝の気持ちを持っていたことも、いい関係が築ける理由の一つになっていたかもしれません。

多少、打算的にコミュニティと付き合ってもいいとは思うんですが、根底に好きな気持ちがあると信頼関係を築きやすいし、付き合いに時間を割くことが負担になりづらいと思います。

かおり:まずはコワーキングスペースなど身近なところで、相性が良さそうな相手を探してみてもいいですよね。

山田さん:僕は目黒にある「Impact HUB Tokyo」というコワーキングスペースを長年拠点にしていたんですが、良質なコミュニティがすでにできているので関わりやすかったですよ。

現在は引っ越しに伴い、六本木にオープンしたばかりの「WeWork」に移りました。注目されている方も多いと思いますので、よかったら私が書いたWeworkの体験レポートも読んでみてください。さらに4月からは丸の内北口のWeworkに移動予定です。ここでどんなつながりが生まれるか楽しみですね。

「WeWork」六本木のエントランスで、SoloPro編集長の松田(左)山田さん(中)と私

中長期に亘って請ける仕事の仕組みづくりと、「好き」でつながれるコミュニティに属すこと。山田さんのストーリーを伺って、安定して稼ぎつづけるにはこの2つが欠かせないということがわかりました。

さらに、山田さんは個人としての戦闘力を上げるために、ブランディングやスケジュール管理にもオリジナルの工夫をたくさん取り入れていると、「フリーランスがずっと安定して稼ぎ続ける47の方法」にもありました。

後編では「個人としての価値の高め方」にスポットを当ててお送りします!

>>安定して稼ぎつづける売れっ子WEBマーケター・山田竜也さんに学ぶ、フリーランスとしての戦闘力を上げる方法(後編)

 

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