起業ブームが起きてから早数年、今や個人起業家やフリーランスは当たり前に存在するようになりました。
とはいえ、その誰もが十分な収入を得て、理想的なライフスタイルを手に入れているかといえば、決してそうではありません。むしろ、不幸せなフリーランスが増えているような……。(あっ、自己紹介が遅れました、恋する旅ライターかおりです。これはフリーランス3年目の、私の個人的な見解ですよ)
そのなかにはライバルたちのなかで埋もれないように、必死であがいている人も少なくないはず。フリーライター・ブロガーとして活動している私も例外ではなく、いかに自分の強みを磨きブランディングするかに頭を悩ませています。
そこで今回は「世界一わかりやすい『差別化ブログ』起業塾」の著者であり、起業コンサルタントの仙道達也さんに、オンリーワンの勝ちポジションの見つけ方をお聞きしました。「自分の強みがわからない」「強みをどうやって差別化すればいいのかわからない」というお悩みを持った方にとって、最強のヒントになるはずです!
〜プロフィール〜 仙道達也 株式会社マーケティングフルポート代表取締役 webを使った、コーチ、コンサル、セラピスト、個人起業家のためのクライアント獲得型集客を専門としている。web上の「差別化」と「集客仕組み化」を最も得意とする。「web初心者15,000人」以上をサポートした経験ありweb初心者に対して、”具体的”で”わかりやすい”説明が可能。コンサルティングを受講したクライアントは約3年7カ月の間で107名以上が「売上100万~2000万以上UP」に成功。「年商5000万、1億」を超えたクライアントも多数。 2018年4月に初めての著書「世界一わかりやすい『差別化ブログ』起業塾」を発売。 https://sendo-coach.com/ |
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Contents
強みは「人よりちょっと変わったところ」でいい
かおり:仙道さんは学歴・資格・職歴ゼロの売れないミュージシャンから起業コンサルタントになり、年商4億円を達成されたそうですね。自分の強みは、どのように見つけられたのでしょうか?
仙道さん:僕の場合は、起業前に働いていたコールセンターの仕事がのちに自分の強みになりました。そこでは、WEBの初心者に向けた問い合わせ対応やクレーム処理をしていて、3年間の勤務期間で約15,000人を対応しました。
その事実から「WEB初心者15,000人に対応した実績があり、具体的でわかりやすい説明ができる」という市場価値を導き出すことができたんです。
かおり:自分がこれまで意識せずにやってきたことが、そのまま価値になったんですね。
仙道さん:これって何も僕だけが持っていたわけじゃなく、誰でもあるはずなんです。みんな強みと聞くと、ものすごく得意じゃなきゃいけないと思いがちですが、人よりちょっと得意とか、ちょっと違ったところでいいんですよ。
僕は「棚卸しワーク」と呼んでいるんですが、自分が物心ついたときから今までやってきたことを書き出していくと、そこから強みが見つかります。家庭環境、趣味、恋愛、学校生活、仕事など、どんなシーンでもOK。自分ではネガティブに思えることでもいいので、まずはとにかく数をたくさん書き出しましょう。
「助けたいのは誰なのか」を明確にする
かおり:棚卸しワークは時間がかかる作業ではありますが、丁寧に振り返ってみると意外な発見がありそうですね。
仙道さん:自分ではデメリットだと思っていたことでさえ、裏を返せば強みになりますから。売れないミュージシャンだった僕の歴史も、誰かの苦しみに寄り添えるという強みに変わりましたし。
かおり:自分の強みが見えてきたら、それをどう生かしていけばいいのでしょう?
仙道さん:その強みを使って「誰を助けたいか」を明確にしましょう。マーケティング用語ではペルソナと言いますが、あなたが価値を提供することで救いたい人の像をハッキリさせてください。その人は何に困っていて、未来にどんな姿になっていてほしいですか?
一番多いのが「過去の自分を救いたい」という人。もちろんそれもアリなんですが、自分だけに限定してしまうと範囲が狭まってしまうので、少し視点を上げて考えてみてください。たとえば自分の場合は「学歴のないミュージシャン」じゃなくて、「現状に不満があり自由なライフスタイルを手に入れたい人」など。
市場の「ニーズ」「ウォンツ」を探るべし
仙道さん:そして、強み・ペルソナを見つけるのと同時にやってほしいのが、市場の「ニーズ」と「ウォンツ」を探ることです。ニーズとは商品やサービスに対する消費者の目的を指し、ウォンツとはニーズを満たす具体的な手段を指します。
たとえば、「美しく痩せたい」がニーズ、「痩せるためにジムに通いたい」がウォンツ。一般的に売れる市場は「起業・集客・ビジネス系」、「恋愛・婚活系」、「お金・投資系」と言われますが、自分が持つ強みを生かしながら売れる市場を探っていってください。
かおり:具体的にどのように市場を探るのが、よいのでしょうか?
仙道さん:一番いいのは、ターゲットになりそうな人に会いに行って、ニーズやウォンツを直接聞くことですね。僕は今でもクライアントさんと食事や飲みに行って、日々のライフスタイルや楽しいこと、悩みなどについてお聞きしています。対面だとネットでは書けない本音が知れるので。「サービスの値段がいくらだったら買いたいか」なんて質問もします。
もし直接会うのが難しい場合は、ターゲットが読みそうな本を読んでみる、ヤフー知恵袋のような匿名で本音が書かれたネットの声を拾ってみるなど、やり方はいろいろあります。
かおり:私のようなフリーライターだと、お金をいただく人(クライアント)と届ける人(読者)が違うというジレンマがあります。この場合は、どのように考えるべきでしょうか?
仙道さん:自分が扱う商品・サービス・テーマで誰を助けられるかを徹底的に吟味したうえで、取り組むことかなと思います。クライアントから依頼されてお金をいただいていても、届けるべきは読者であって、その人たちを助けるんだって思いでやるのが良い結果につながるんじゃないかなって。
かおり:クライアントと読者は立場が違うので難しさはありますが、やっぱり「届けたい人(読者)にとって何が一番の価値なのか」という点は、絶対に忘れちゃいけないですよね。
ライバルを倒すのではなく、別の土地を手に入れる
かおり:自分の強みを見つけて「誰を助けたいか」を明確にし、市場のニーズ・ウォンツを探る。そこまでできたとしても、あまたいるライバルのなかで自分を選んでもらえるかというと、そうではないと思います。仙道さんが考える差別化の方法についてお聞きできますか?
仙道さん:本質論として「ライバルに勝とう」ではなくて、「ライバルとは別の土地を手に入れる」ことをイメージしてください。ライバルたちが入ってこれないような自分だけの勝ちポジションをつくることです。
先ほどの市場のニーズ・ウォンツを探るのと同様、自分の競合に当たる企業や個人起業家、フリーランスの人たちが提供している商品・サービスを思いつく限り、いろんな視点から見てみてください。
そうすると売れている人や企業であっても、案外完璧じゃないという事実に気づくはず。情報が具体的じゃなかったり、提供している値段が高かったり。ここはけっこう数がものを言うので、挙げられるだけ挙げてください。そうすることで、自分の勝ちポジションを見つけるヒントになります。
かおり:勝ちポジションを見つけたられたとして、もし今の自分のスキルでは不足していたら、そこをスキルアップして埋めていくこともできますよね。
仙道さん:もちろん。僕はよく「未来の視点から実績をつくりなさい」と伝えています、半年後、1年後の自分の姿を予想して、そのイメージを持って仕事をしていく。たとえば、肩書なんかは未来視点で付けてもいいと思います。
かおり:私の場合だと、現在は旅先のライフスタイルや素敵なスポットを伝える「恋する旅ライター」をメインにしていますが、近い将来「英語でインタビューができる、記事が書ける」というところを目指して勉強に取り組んでいます。ここを早い段階から肩書で伝えていくべき、ということですね。
仙道さん:小林さんの場合は「世界の価値を伝える」みたいな肩書にして、そこに「英語のインタビューもできる」ということを添えておくといいかもしれないですね!
「明日死ぬなら何をしていたい?」と問いかけてみる
学歴・資格・職歴ゼロ。誇れるものなんて何もなかったところから、多くのクライアントを持ち、年間4億円以上の売上を達成した仙道さんが、人生を変えるキッカケになった問いは何だったのか。それはシンプルながら究極の質問でした。
「明日死ぬとしたら、何をしていたい?」
この問いを自分に投げかけたとき、出た答えは「世の中に影響を残せるようになりたい」という思いでした。だからこそ仙道さんはガムシャラに勉強し、行動し、失敗し、自分だけの城を築くことができたのでしょう。
取材後、さっそく「自分棚卸しワーク」を行った私は、これによって自分でも気づいていなかった強みが浮かび上がりました。くわしくは、私の個人ブログ「自分の半生を振り返る【棚卸しワーク】で、眠っていた強みを発見した!」をどうぞ。
あなたにも、自分自身がまだ気づいていない価値が眠っているかもしれません。その宝を「助けたい誰か」のために磨きあげながら、自分だけの勝ちポジションを見つけてみませんか?
【仙道達也さん流・差別化ワークの方法】
1、強みを見つける
これまでの人生を振り返り、「あなたが他の人とちょっと違うところ、変わったところ」を洗い出し、強みに変換する。
2、「助けたいのは誰なのか」を明確にする
1で見つけた強みを使って「誰を助けたいのか?」と自身に問いかけ、その人物像を明確にする。
3、市場の「ニーズ」「ウォンツ」を探る
ターゲットになりそうな人に会いに言って直接、ニーズやウォンツを聞く。インターネットや書籍などを駆使して、ニーズやウォンツを探る。
4、ライバルとは別の土地を手に入れる
半年後、1年後の自分の姿を予想して、そのイメージを持って仕事をする。
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