何かに迷ったとき、自分らしい選択をするには? 森本 千賀子(モリチ)さんに聞く、働き方をアップデートしながら幸せに生きる方法

リクルート在籍中は、累計売上実績歴代トップ。2017年3月には株式会社morichを設立し、代表取締役に就任。

プライベートでは家族との時間を大事にする「妻」「母」の顔も持ち、「ビジネスパーソン」としての充実も含め“トライアングルハッピー=パラレルキャリア”を大事にしているモリチこと、森本 千賀子さん。

「いつも自分が心地良いと思うことをやる」を徹底していると話すモリチさんに、いつもエネルギッシュに活動できる秘訣を伺いました。

毎日15分、自分のために投資する時間を作る

ーーモリチさんにとって、自分らしく働くとは?

自分の感情と向き合い、自らの”WILL”に素直に従って行動することですね。自分の本音の”WILL”、つまりやりたいことは何かをいつも明確にし、いかにしてそれにフォーカスできる環境を作るかを考え行動しています。

プロフィール:森本 千賀子

1993年、獨協大学外国語学部英語学科卒業後、株式会社リクルート人材センター(現リクルートキャリア)入社。
2010年、エグゼクティブ層へのキャリア支援に特化した株式会社リクルートエグゼクティブエージェントに出向、転籍。転職エージェントとして、大手からベンチャーまで幅広い企業に対し人材戦略コンサルティング、採用支援サポート全般を手がけ、主に経営幹部・管理職クラスでの実績多数。
2017年3月に株式会社morich設立、代表取締役兼All Rounder Agentとして就任。NPO法人(放課後NPOアフタースクールなど)の理事や成長ポテンシャルの高いベンチャー企業、オーナーカンパニーでもある老舗企業の社外取締役や顧問なども歴任、著書多数。メディアへの発信、全国の経営者や人事、各省庁・自治体、小中高校・大学等の教育機関など講演・セミナー登壇など、マルチで活躍する。二児の母でもある。


ーー 何が好きか、何がやりたいかを問われても、わからない人はたくさんいます。どのように自分のやりたいことを見つけてきたのでしょうか?

大学3年ごろから、自己分析のために「モリチQ&A+Why集」を作成し、今もアップデートしています。

例えば、「涙が溢れた映画は?」「友人にすすめたくなる本は?」「大好きな食べ物は?」「出かけたい場所は?」「大好きな景色は?」「高校時代のハイライトは?」など、自分への問いかけ(Qustionをたくさん作り、答えていくんです。

さらには、”なぜ(Why)”そう思ったか、心が動いた理由を全て書き出していきます。

ーー なぜ? まで書き出していることがポイントなんですね。

はい。そして、過去から現在までの時間軸で、誰の目も気にせず素直な気持ちを書きだしていくことも大事ですね。そうすると、自分が大切にしたいことの共通点や価値観がだんだんと浮かび上がってきます。

だから、何かをふいに聞かれた時も、深く考えこまずとも直感で自分の意のままに、自分が大事に思っていることもすぐに発信できるようになります。

ーー 今すぐにでも素直な気持ちを書き出してみたくなりました(笑)他にも、自分を知るために習慣にしていることはありますか?

もう1つやっていたのは、1日の1%の時間を自分のために投資すること。

具体的には、寝る前の15分、今日1日の楽しかったこと、嬉しかったこと、成長したことなどのプラスの感情を思い出しています。

ーー 1日24時間のうちの1%……約15分でも続けていれば自分への大きな投資になりそうですね。

多くの人は、ああすればよかったな……と、省をしている傾向があります。でも、私が思うポイントは、自分がプラスの感情になった瞬間を思い返すこと。どういう時にプラスの感情になるのかが意識的にわかっていればいるほど、ふとした時に無意識に自分の感情をプラスにする選択肢がとれるようになっていきます。

あらためて時間をとって座禅やマインドフルネスをするのもいいのですが、それ以上に日々の中に感情を振り返る習慣を取り込むことが、今の私を作っています。

ーー 実際に、モリチさんが何かを選ぶときの基準は何ですか?

ワクワク、ウキウキ、ルンルン!

つまり、自分の心がトキめくことを選ぶと決めています。

忙しくてなかなか立ち止まる時間がとれなくても、先ほど言った寝る前の15分を自分のために使うことを習慣化できているので、とても幸せな気持ちで寝ることができます。脳科学でもオキシトシンが出ていると証明されていて、寝つきも良く、翌朝の表情やエネルギーも変わっていくんですよ。

ーー モリチさんが常にエネルギッシュでいる秘訣が少しわかってきました。

昔から「いつも元気だねー」とか「そんな張り切らなくて良いよ」と言われてたけど、無理しているわけではなく、私にとってこの状態が自然体なんですよね。

自分の感情に反するように無理して元気にしていたらストレスを感じるだろうけど、自宅でもこんな感じ(笑)。楽な方を選ぶということではなく、とにかく自分が心地良いと思うことをやる! を、徹底しているのでストレスは溜まらないんです。

Work:(ご自身でも考えて取り組んでみましょう)

今日、どんないいことがありましたか? なぜ、その気持ちになったのですか?


潜在意識をすり替えれば、ありたい自分で居続けることができる

ーー ビジネスの最前線で活躍し続けているモリチさんですが、出る杭で打たれたり、挫折したり……って経験は今までありましたか?

もちろん、いろんなことはありましたね(笑) 失敗も恥ずかしい思いも数え切れないくらい経験しています。どちらかというと、思ったら即行動の人なので、あとでしまったということも多々あり、ヒトが経験する平均的な回数よりもずいぶん多かったと思います。

自分の至らない言動で、ヒトに迷惑をかけたり、傷つけたり、信頼を失うようなことがあったとしたら、その申し訳ないとか、自責の念に駆られるようなそのマイナスの気持ちをいかにプラスのエネルギーに変えるかということを意識してきました。瞬間的に切り替えられるように、意識して実践してきました。そのため、いわゆる「落ち込む」ということはあっても一瞬です。だって、そのエネルギーや時間がもったいないと思うんです。そのエネルギーと時間があれば、何とかして信頼挽回することに使おうって。その繰り返しで、いつの間にか無意識にできるようになった気がします。

また、大事なことは捉え方の問題だと思っています。表で見るか裏で見るかってことです。今まで、ピンチがチャンスになることがたくさんあったので、うまくいかない現象が起こった時、自分はどんな捉え方をして、それをどうやってチャンスとして活かすかというように、いつもプラスにポジティブにとらえるように解釈するようにしています。

ーー 自分の捉え方を変えるということは、頭ではわかっていても、なかなか簡単にできるものではないと感じるのですが、特に余裕がないときはどうすればいいのでしょうか?

捉え方を変えるというのは「余裕があるかないか」ではありません。自分の置かれている環境や過去の体験によって捉え方が決まるのです。でも、過去は変えられないので、思考のクセを意識的にプラスにすり替えることを、私の場合は20代の頃から今も実践しています。

ーー 具体的にはどうしていたか教えてください

ありたい自分を言語化し、目で見て、口で話して、耳で聞くことをやってきました。

ーー ありたい自分を言語化とは?

自分の理想の状態をカードに書くこと。

・私はいつも、心身ともに健康で充実している。
・私は皆から愛されている。
・私はいつもチャンスを掴んでいる。
・私はそのための準備をしっかりできている……など

”すでになっている状態”として書くことがポイントです。そうすると、自分の脳の潜在意識に刷り込まれ、毎日やっていれば自己肯定感もぐんと生まれてきます。

逆に、自分がイメージしていないことは、意識さえも反応しません。

ーー ありたい自分と、周りからの印象を決める自分のブランディングは違うものですか?

そうですね。ありたい自分とは別に、印象管理は意識しています。

例えば、魅力的な人は、みんな良いギャップがあると思いませんか? 一見、家事は苦手なように見えて、実は家庭料理が得意とか。

ーー たしかに、そう感じること多いです!

価値とは、それを伝えたい人に届かないと意味がないので、より受け取ってもらいやすいような印象とは何かを考えています。

Work:

ありたい自分にすでになっていたとしたら、あなたはどんな価値観で、どんな行動をし、周りはどんな状態になっていると思いますか?


マイノリティな選択は自分の市場価値が高まり影響力が増す

ーー やりたいことで稼げるようになるには、自分が提供できる価値を高め、市場から求められる状態になる必要がありますよね。自分の価値と市場性が重なる部分を大きくするためにはどうすればいいのでしょうか?

今、取り組んでいる仕事で自分の資質を活かすことができている状態だと、成果も出しやすいし、楽しく、最高にハッピーな状態で働けますよね。

振り返ると、私は新卒でリクルート人材センター(現リクルートキャリア)に入社して早々に実践していた気がします。

それは、目の前の状況をいかにプラスに捉え、自分の資質を活かせる環境に整えていくかを、人よりも圧倒的に意識していたからです。

若い時は、人が嫌がるような仕事を前のめりにやっていました。コピー取り、飲み会幹事、議事録取り……そうすると、森本がいると助かるといって、いろいろな機会に呼んでもらえるようになったんです。

ーー まずは、自分を知るために行動し、機会を増やしていく、と。

そう、私が究極的に嬉しくて楽しいことは、誰かに感謝されたり、必要とされていることを実感できる時。私が関わることで、誰かをよりハッピーにできることが、自分にとって心が躍るワクワクすることなので、実は手段は何でも良いんです。

この手段にこだわって、「自分のやりたいことはこれで、それ以外はやりたくない!」という人が多い気がします。もしかしたら、やってみたら、意外と愉しくて自分にあってる……ということもあるかもしれないのに。

その中で、真に自分のやりたいことが見つかるものではないでしょうか?

努力の方向性を間違えてはいけません。

ーー モリチさん自身は努力の方向性として意識していることはありますか?

やっていることが「自分にしかできない」価値になり、より社会から求められていることになれば、やりがいを感じ、喜びに繋がるの事実です。

だからこそ、他の人がやらないマイノリティな場に飛び込むことを意識しています。レッドオーシャンではなくブルーオーシャンな場に自分の居場所を作ることですね。

ーー つまり、みんなと逆張りしろということですね!

そう! 希少性が高いと、それ自体が価値になるので、同じ労力でも生産性が増し、結果としてより多くの報酬にもつながり、自分自身のブランドとなります。

自分のやってることを、より大きな価値にしていくにはどうすればいいか? を、いつも考えて選択肢を広げることが大事ですね。

ーー 希少性のある仕事やスキルを持っていると稼げるだけではなく、働き方を選べる自由度も高まりますよね。市場のニーズは具体的にどのように見つけていけばよいでしょうか?

市場は常に変わっていくので、そのトレンドの兆しをいち早く感じ、キャッチできるセンスを養っておくこと。周りにそういう人がいれば、壁打ちやメンタリングをしてもらうことも効果的です。

ーー トレンドをキャッチできないと、チャンスも掴めない……そのセンスを磨いたり、トレンドが見えている人と繋がるにはどうすれば?

センスを磨くためには、例えば、大きめの本屋さんに行って、興味のある本のコーナーだけではなく、一通り店内を回ってみると、その時のトレンドとなるキーワード見えてきます。

あとはWebメディアやニュースサイトの記事を読むのも大事ですが、やっぱり生の声を聞くこと。人に情報が集まるので、そういう人との定期的な接点を持つ機会を作ってみましょう。

ホリエモンのいう「多動力」のように、マルチに活動の場を持っていると良いですね。少しでも気になることはやってみたり、動いてみると、トレンドが理解でき、自分の心地よいもの、得意なこともわかるようになるはず。

会社などの1つの組織にいるだけではなく、いろいろな価値観を持った人と触れ合うことが大事。サードプレイスを持つことはとても価値になります。

Work:

自分のやりたいことができている時は、どんな感情になりますか?

その感情を得つつ、マイノリティな価値や経験を積むために、何ができますか?

好きなことで稼ぎたいあなたへ。成功と幸せのバランスを意識してみよう

ーー 成功していても幸せでないという話はよく聞きます。モリチさんは成功しつつも幸せを感じられる状態でいることを意識されていますが、最初からそうだったのでしょうか?

リクルートに入社した当初は、売上目標を達成しMVPを取ることを目的に頑張っていました。つまり、成功することが頑張るエネルギーになっていた時期です。

ある時、壇上で表彰されスピーチをしていた時に、自分の目的は、TOPになることではなく、それはあくまで手段で、TOPになることで、周りに影響を与えることだと気付いたんです。

昔から、親に1番になれと言われてきて、1番になれることを目標としてきたのですが実際に1番になった時に、自分のプレゼンスが上がったり、信頼につながり次のチャンスを与えられるきっかけになることがわかりました。

何事も与えられた環境の中でその偶然の環境に逆らわず、まずはがむしゃらにやってみて、夢中になれるやり方を追求していくと、結果として成果も出るし、スキルも身についていくことを実感しました。

ーー がむしゃらに夢中になれることがあるって幸せですよね。

幸せとは、なるものでなく、「幸せでいる」という実感を持てていないと幸せとは言えません。幸せを感じられる自分でいることが大事。

だからこそ、市場性高く生産性も高い仕事やスキルを意識しつつも、自分の感情がプラスに動いた瞬間を日々振り返る習慣をつけておくと、こういう状態が幸せだと認識でき、その状況になったときに幸せだと実感しやすいんです。成功と幸せ、両方のバランスが大事なんですよね。

ーー モリチさんは会社員の時と、独立してからの働き方でどのような変化がありましたか?

独立してからの方が自由に選べる範囲が広がりましたね。

会社組織に所属していた時は、制約条件という枠がある中で自分のやりたいことを見つけ、お客様にサービスを提供してきましたが、今はその枠も取り外され、より自分のやりたいこと、理想の働き方にこだわることができ、ある意味自由な環境が目の前にあります。

会社組織のなかにいたからこそ良かったことは、仲間がいること。助けあったり、喜びを分かち合ったりできることかな。ただ、独立してからも、人とはつながれるし、組織の枠を越えて関わりたい人と個人として深くつながることができることがわかりました。

いま独立するか悩んでる人は、独立する前に、社会から必要とされる市場性、生産性の高い分野の仕事は何かを考え、経験を積み、スキルを磨いておくと、独立後、会社の看板がなくても繋がりたい人と繋がったり、仕事やお客様を選べて、しっかり稼ぐことができます。

その反面、好きで得意なことでも、そこで活かせるスキルや経験がレッドオーシャンの市場だと、ちょっとやそっとでは差別化にはなりにくく、アイデア・クリエイティビティや戦略性、そして実行力と、より難易度の高いものを求められます。

ーー 最後に、今後モリチさんが力をいれていきたいことは何か教えてください。

未来を担う子供たちに、社会に出ること、「働く」ことに希望が持てる社会を作ること。そして、自己実現の機会があることを身をもって伝えていきたいです。だからこそ、私自身も若い世代がチャレンジしているスタートアップの会社や社会課題に取り組むNPO法人の応援団として、活動をサポートしていきたい。

あとは、目の前の出会った人がどんな環境にいると価値を最大限に発揮できるか、どこにいれば培ってきたスキル、市場性、やりたいことが重なる部分になるかを見つけ出し、ご縁を繋げていくことが自分の使命だと思っています。

人は、自分で内省するだけではなく、人と関わることで、自分を知り、磨かれていくものだと思います。どんな人にも輝ける場所がある。私自身がそれを体現しつつ、そして伴走させていただく中で、自分でも見えてない自身の可能性を見出し、よりハッピーなキャリアを見つけていただく、そんなサポートをしていきたいですね。

Work:

目の前の人から、何を学びますか?

 

 

 

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