好きなことで稼ぐには「コンセプト設計」から! オヤマジョスクールVol.1レポート@静岡県小山町

「好きなことを仕事に! 」最近よく耳にする言葉ですよね。

好きなことで、誰かの困りごとを解決し、仕事にできたら嬉しいもの。一方で、「難しいんじゃないの? 」「継続性はあるの? 」など、好きなことで稼ぐ方法がわからない……といった声も多いように感じます。

そこで静岡県小山町で、「地域に住んでいても、自分らしい働き方を通じて報酬を得るスキルやマインドを身につけたい! 」と思っている女性を対象に、全4回の講義「オヤマジョスクール」を開催しています。(このメディアを運営している合同会社スゴモンが委託を請けている事業です)

今回の記事では、第1回目の講義となる「独自性を磨く・コンセプト設計」の模様をレポート形式でお届けします。

ちなみに、筆者は埼玉県在住のフリーライター。働き方やキャリアについて取材や記事制作が好きなことであり、それを仕事にしたいと思っていたためスゴモンの代表で、今回のプロジェクト責任者である松田然さんに声をかけてもらい参加しました。※首都圏からの一般応募は終了しています

Contents

コンセプト=事業や活動の価値がすぐに伝わる「ひと言」

富士山が綺麗に顔を出した、気持ちのいい朝。

新宿駅バスタから約90分で静岡県小山町のコワーキングスペース「小山CF(コミュニケーションファクトリー)」にやってきました。

集まったのは、地元小山町や周辺エリアにお住いの女性たち。

なんと今回は、生後2ヶ月のお子さんもママと一緒に参加してくれました……!

普段の生活を大事にしながら学べる、アットホームな雰囲気で始まったオヤマジョスクール。

全4回で行う講義の第1回目は、事業や自分のコンテンツを作る上でも欠かせない「コンセプト設計」。ここのパートはとても大事なので、実は今回は2回目の補講。ここをクリアにして先に進む形を取っています。

では、そもそも、「コンセプト」とは、何でしょう?

よく耳にする言葉ではありますが、明確な定義を言える人は少ないように思います。参加者の皆さんからは、「テーマ」「軸」といった言葉が次々に挙げられました。うん……。どれも、正解に感じる……。

「実は、『テーマ』と『コンセプト』は全く違うものです。コンセプトとは、事業や活動の価値がすぐに伝わるよう「ひと言」で表すものと考えてみてください」と講師から。

たとえば、電気機器メーカーのダイソン。「吸引力の変わらない、ただひとつの掃除機。」とコンセプトを打ち出しているのは、皆さんもご存知でしょう。

一度聞いただけで、誰しもすぐに「この掃除機は、他と比べて吸引力が特徴なんだな」とイメージできる。これが、コンセプトの役割なのです。

では、なぜコンセプトが必要なのでしょうか?

わざわざ時間をとって考えなくても、事業を進めながら完成させれば良いのでは? と思う人もいるかもしれません。実は、そこが落とし穴。みなさんも経験があるかもしれませんが、いくら好きなことを仕事にしても、辞めたくなる日は必ずあります。思い通りにいかない……。思っていたのと違った……。

そんなとき、自分を救ってくれるのがコンセプトです。諦めそうなときに、「なぜ、自分はこの仕事を始めたんだっけ? 」と初心を思い出させてくれる。いわば事業を推し進めていくための「根っこの部分」になるのです。

また、周囲の人は「何をやるか」よりも「なぜ、やっているのか? 」考案者の想いに共感します。同じ職業でも、取り組み方や目指している方向は人それぞれ。コンセプトは、自分の個性となり、差別化やファン獲得にも繋がる。だからこそ事業を始める前に設定するのが、ポイントなのです。

自分のコンテンツを届けたい相手は、「ダーツの的の中心」を狙うよう絞る!

コンセプト設定の大切さを学んだところで、いよいよ、コンセプト作りに取り掛かりますが、いきなり作るのは難しいもの。そこで、考えやすくするための1つの問いが投げかけられました。

「今まで働いてきた中で、相手に言われて一番嬉しかった言葉は何ですか?」

参加者はそれぞれ、過去を振り返ります。

コンセプト作りは、自身の体験や感情を掘り下げ、自分の中にあるものを組み立てていく作業。自問自答しながら短時間で作成するのは難しいため、配られたワークシートには事前に3つの問いが書かれていました。

1.あなたが喜ばせたい人(=お客様)は誰ですか?2.その人が解決したい問題はなんですか?

3.この問題を解決するために活かせる、あなたの経験や強みは?


「働いてきた中で、相手に言われた一番嬉しかった言葉」をキーワードに、参加者は黙々と問いに対する答えを書いていきます。


発表タイムでは、考えたワークをもとに、参加者一人ひとりが、地元で実現させたいことを熱く語ってくれました。一通り発表を終えたところで、講師陣から意外なフィードバックが。

「考案する事業を、より多くの人へ届けるためには『ターゲットを、ダーツの的の中心を狙うように絞る』ことがポイントです」

より具体的なターゲット像を設定することにより、届けるべき情報が明確になると言うのです。


たとえば、「結婚したい女性」をターゲットとしたとき。

「結婚相談所に通っている女性」と設定するのか、「東京都在住31才女性。仕事が忙しく出会いの場に参加できない。結婚は35才までにしたく結婚相談所に通ってはいるが、なかなか上手くいかないと悩んでいる」と設定するかでは、提供すべき情報は随分違ってきそうですよね。

後者のようにターゲットがより具体的であるほど、困っている人へ的確な情報が届けられる。結果として、より多くの人に価値あるサービスが提供できるのです。

裏を返すと、「みんなに届けたい! 」と抽象的なターゲット像を設定するほど、結局誰にも響かないものなってしまうということ。もし、具体的なターゲットを想像しずらい場合は、「過去の自分」をターゲットにするのもおすすめです。

また、事業づくりの全体像を掴むための補足説明として、TED動画などでも有名なゴールデンサークルの説明もありました。

Why=なぜ自分がこれをやっているのか?(コンセプト)

How=どんな方法があるかな?(商品の価格など)

What=何をやろうかな?(SNS発信・HP作成など)


今回の講座で考えているコンセプトづくりは、図でいう「Why」の部分。ワークではついつい、商品を売る方法や仕組みまでも一緒に考えてしまいがちですが、それは次回以降でOK。今は、「なぜ」の部分を明確にできるよう意識して、再度ブラッシュアップしていきます。

幅広い人に喜んでもらいたいと、ターゲットを2つも設定していた筆者も、絞り込むことを意識し、「過去の自分(3ヶ月前)」と設定しました。
改めて書き直したワークがこちら。

1.あなたが喜ばせたい人(=お客様)は誰ですか?
「突然会社を辞めた都内で働く23歳女子。自分のやりたいことを仕事にしたいけど、何をどう行動したらいいかわからない!と焦っている・・(3ヶ月前の自分)」

2.その人が解決したい問題はなんですか?
「多様な働き方を知りたい。自分に合った仕事を知りたい」

3.この問題を解決するために活かせる、あなたの経験や強みは?
「未経験からフリーランスでライターを始め、自分がやりたかった仕事(旅や働き方をテーマにした取材執筆)をいただけるようになるまでの経験」

まずは自身の過去を振り返り、実際に仕事がもらえるようになるまでの工程を洗い出します。すると、ターゲットに届けるべき情報がかなり具体的になりました。

①「旅と仕事の両立」「ライター」のキーワードがある人をSNSで探しフォローした
②やりたいことが近い人や、憧れの人がいるコミュニティに入った
③コミュニティの人に自分のやりたいこと話した
④「これやってみたら? 」「この人会いに行ってみたら? 」とアイデアをもらえた
⑤「なぜそれをやりたいのか? 」を400字程度で書き、企業問い合わせ&noteにまとめた
⑥自分が目指す働き方や仕事をしている人、企業に会ってもらえた
⑦自分の想いに一致した(旅や働き方)ライターの仕事がもらえるようになった

筆者がワークシートを書き直したように、参加者それぞれが改めて考えた3つの問いを発表。少しずつ、コンセプトが具体的になってきました。


と、ここで今回の講義は終了。オヤマジョスクールでは、作成したコンセプトを「どのように」「何で」届けるのかを決め、プラットフォーム(HPなど)や情報発信について、学んでいきます。

まとめ

オヤマジョスクール第1回目の講義では、「独自性を磨く・コンセプト設計」についてワークをしていきました。「誰に、なぜ、サービスを届けたいのか? 」最初はぼやっとしていた筆者も、ターゲットを「過去の自分」にしたのを皮切りに、より具体的なコンセプトを考えられるようになりました。

ターゲットは、ダーツの的を狙うように絞って設定すること。また、これらを事業をやりながら考えるのではなく、あらかじめ決めてスタートさせることも重要。なぜなら、コンセプトは「自分が諦めそうになったときに、初心を思い出させてくれるもの」でもあるからです。

事業や活動の価値がすぐに伝わるよう「ひと言」で表すコンセプト。考案してからサービスを開始することで、より継続的でブレない事業が実現できるのだと学びました。

 

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